MotoGP第13戦ミサノGPは、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで決勝レースを行なった。
快晴に恵まれた決勝日。Moto3決勝は気温24度、路面温度32度でスタート。ホールショットはジャック・ミラー。ニコラス・アジョ、アレックス・マルケス、アレックス・リンス、ミゲール・オリビエラと続く。
オープニングラップからミラーが後続を引き離しにかかる。アジョ、マルケス、リンス、オリビエラがし烈な2位争いを展開しながらミラーを追う。このセカンド集団にはエフレン・バスケス、イサック・ビニャーレスも参戦。ここからリンス、マルケス、オリベエラが抜け出しかける。
3周目あたりからペースが上がらなくなったミラーを4周目にリンス、マルケスが相次いでパス。ミラーはオリビエラ、エフレン・バスケスにもかわされる。これでトップ集団はリンス、マルケス、オリビエラの3台に替わった。バスケス、ビニャーレス、ミラー、アジョは9台でセカンド集団を形成。
レース中盤に向けて、トップのリンスは2番手のマルケスに1秒ほどのアドバンテージを築いた。マルケスの背後にはオリビエラが虎視眈々とすきをねらっている。後方ではペースを取り戻したミラーがセカンド集団から抜け出し、単独4番手で周回を開始。
23周のレースを折り返した12周目。オリビエラが転倒。これでトップのリンス、2番手のマルケスはそれぞれ単独走行。ミラーが3番手で必死に2台を追う。この後方では10台もの大集団での4位争いが発生。
残り10周を切ったあたりからマルケスが少しずつトップのリンスとも差を詰め始める。
残り7周。その差は0.3秒まで縮まった。2台はテールtoノーズのまま周回を重ねる。
ラスト2周。ついにマルケスがトップ浮上。最終ラップはサイドbyサイド。リンスがマルケスの前に出る。最終コーナーはリンスが前。マルケスはリンスのスリップにつく。しかしリンスが0.042秒差で勝利をものにした。マルケスは悔しい2位。ミラーは単独3位でチェッカー。この結果、マルケスはランキングリーダーのミラーに9点差に迫った。
Moto2決勝は気温24度、路面温度34度でスタート。ホールショットはポールシッターのミカ・カーリョ。カーリョはオープニングラップからハイペースで飛ばして後続を引き離しにかかる。2位争いを開始したのはエステブ・ラバット、リカルド・カルダス、ドミニク・アガター、ヨハン・ザルコ、トーマス・ルティ、マーベリック・ビニャーレスの6台。
カーリョはファステストラップをたたき出しながらトップ独走態勢に持ち込もうとする。ラバットもペースを上げてカーリョを追い、徐々にカーリョ、ラバットのトップ2台はそれぞれ単独走行の様相。
10周目を迎えるころ、ラバットがカーリョとの差を詰め始めた。11周終了時点でその差は0.3秒。後方では集団からザルコが抜け出して単独3番手走行を開始。その後ろではビニャーレス、アガター、ルティが激しい4位争いに移る。
ラスト9周。ラバットがついにトップに浮上。カーリョを引き離しにかかる。
残り6周。カーリョのマシンが暴れる。何とか体勢を立て直したものの、ラバットに1秒近いアドバンテージを与えてしまう。
そしてラバットが今季7勝目。カーリョは2位フィニッシュでマークVDSがワンツー。ザルコが3位でゴール。
また、4台での7位争いを展開した中上貴晶は10位で完走を果たした。
気温25度、路面温度38度でMotoGPクラスの決勝レースがスタート。フロントロウではホルヘ・ロレンソだけがフロントタイヤにハードを選択。アンドレア・イアンノーネ、バレンティーノ・ロッシの二人は前後共にミディアムをセレクトした。
ホールショットはロレンソ。ロッシ、マルク・マルケス、イアンノーネ、アンドレア・ドビジオーゾと続く。ロレンソはそのままオープニングラップを制してレースをリード。ロッシ、マルケスが背後につけ、3台でトップ集団を形成。背後ではイアンノーネとドビジオーゾが4位争いを開始。
2周目にマルケスがロッシをかわして2番手に浮上するが、すぐにロッシがマルケスを抜き返す。ロレンソ、ロッシ、マルケスは3者共にファステストラップをたたき出しながらハイペースのトップ争いを展開。翌周もロッシとマルケスが順位を入れ替え、再び元の位置に戻る。後方ではイアンノーネとドビジオーゾの4位争いにダニ・ペドロサとポル・エスパロガロが参戦。4台での4位争いに。
4周目にロッシはロレンソにアタック。何度も順位を入れ替える2台。マルケスが2台の間に割って入る。5周目にはロッシ、マルケス、ロレンソの順で突入。
翌周にはロレンソが徐々に遅れ出す。これでロッシとマルケスの一騎打ちに。
9周目。マルケスがまさかの転倒。マルケスはすぐにマシンを起こして何とかレースに復帰。最後尾から追い上げを開始する。
これでロッシがトップ独走。ロレンソが単独2位走行。3位争いに転じた争いからはペドロサとドビジオーゾが抜け出て2台での表彰台争いとなる。
レース折り返しの14周。ロッシはロレンソに2秒以上のアドバンテージを築いた。
そしてロッシが今季初優勝。ロレンソが2位フィニッシュでヤマハファクトリーがワンツー。ペドロサが3位表彰台を獲得。マルケスは最後尾から15位まで追い上げて1ポイント獲得。これでマルケスは289ポイント、ペドロサが215ポイントの74点差となった。