鈴木竜生がもうすぐ表彰台のてっぺんに立つ!
2019/05/13
【ライディングスポーツ編集部便り】
今年のMotoGPは目が離せない。日テレG+のライブ放送と、ドルナのウエブ年間契約、MotoGP.comをPCで見て、全情報を確認しながら観戦している。フライアウエイの開幕3戦、カタール、アルゼンチン、アメリカは、時差が大きすぎて、月曜日がつらかった。第4戦のスペインからはヨーロッパラウンドになり、日本時間の深夜にレースが終わるので、日常生活に支障を来さずに見ることができる。かなり楽になった。
そのヨーロッパラウンド、スペインのヘレスでは、鈴木竜生がやっと表彰台に上ることができた。前戦のアメリカでは、17周のレースで8周の間トップを走りながらの単独転倒。その悔しさを生かして今回は最後まで走り切り、自身最高位の2位でチェッカーを受けた。
1997年生まれの21歳。今年、グランプリ参戦5年目のベテランでもある。だが、今でも思い出すのは、2015年、竜生がグランプリに参戦した年のシーズンオフだ。戦闘力が低いと言われていたマヒンドラでフル参戦するタツキ・スズキとはいったいだれなのか。以前は、グランプリへ上がる前に国内で全日本選手権を戦うのが通常ルートだったが、竜生は地方選手権から全日本を飛ばしてスペインのCEVへ駒を進めた。高校2年生の年だ。通っていた千葉の高校からフランスの高校へ留学し、ヨーロッパで生活をしながらCEVを戦った。ここでの活躍が認められて、グランプリチームから声が掛かり、翌15年からグランプリフル参戦が決まったのだ。
チームはCIP。フランスのチームで、元GPライダーが監督を務めている。日本との関わりも深く、富沢祥也や藤井謙汰もこのチームからグランプリ参戦を果たしている。ミニバイクから地方選手権、そして全日本というルートでは、今はグランプリへの道は遠くなっている。竜生と同じクラスを走るほかの日本人ライダーたち、鳥羽海渡、佐々木歩夢、真崎一輝、そして小椋 藍は、ホンダの育成プログラムであるアジアタレントカップからヨーロッパへ渡り、そしてグランプリの参戦権を得ている。だが、アジアタレントカップが始まったのが2014年、竜生がCEVにフル参戦し、拠点をフランスに移した年だったのだ。
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