MotoGP第13戦ミサノGPは、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで1日目の2回のフリー走行を行なった。
フリー走行1回目は気温、路面温度共に16度のウエットコンディションでスタート。Moto3クラスでは、この最悪のコンディションでアレナ・バスティアニーニ、アレックス・マルケス、ファン・ゲバラ、負傷代役シートを得てGPデビューを飾り話題となったガードナー長男のレミー・ガードナーなどが次々に転倒。
途中、雨が小康状態になり路面が一部乾き出したが、セッション終盤には再び雨脚が強まる。そんな中でトップタイムをマークしたのはアレックス・リンス。雨の少ない時間帯にアタックし、2番手以降に1秒の差をつけた。ニッコロ・アントネッリが2番手。セッション終盤に転倒を喫したポイントリーダーのジャック・ミラーが3番手だった。
雨は午後のフリー走行2回目が始まっても降り止むことはなかった。再び水しぶきを上げながらコースインするライダーたち。気温も16度から上がらず、路面温度は17度と相変わらず低い状態。このセッションでは終始雨が降り続け、タイムアタックに最適な時間帯は一回も訪れることがなかった。フリー走行1回目と同様、リンスがトップタイムをマークするも、自身の1回目のタイムから3秒遅れだった。
MotoGPクラスもフリー走行1回目は雨に見舞われた。ブラッドリー・スミス、カレル・アブラハム、青山博一、アレックス・エスパロガロ、アンドレア・イアンノーネ、ポル・エスパロガロ、カル・クロッチロウと次々に転倒。挙げ句はバレンティーノ・ロッシまで転倒。
セッション終盤は雨脚が強まり、ほとんどのライダーがピットで待機している状態に。その結果、ヨニー・ヘルナンデスが初めてセッショントップに立った。ポイントリーダーのマルク・マルケスは2番手。以下、アンドレア・ドビジオーゾ、ステファン・ブラドル、ダニロ・ペトルッチと続く。ロッシは9番手、ダニ・ペドロサが10番手、ホルヘ・ロレンソは12番手にとどまった。
午後のフリー走行2回目もウエットセッションになった。セッション序盤、リーダーボードのトップはヘルナンデス、アンドレア・イアンノーネと替わる。そのイアンノーネはトップに立った直後に転倒。
上空が明るくなり、雨の量も減り始める。そこでドビジオーゾが唯一の1分49秒台をマークしてトップに浮上。ダニ・ペドロサが1分50秒356で2番手、マルケスが1分50秒519で3番手だった。以下、ペトルッチ、ヘルナンデス、エスパロガロ、ステファン・ブラドルと続き、ロレンソは8番手。ロッシが10番手だった。
Moto2のフリー走行1回目が始まるころには、空が明るくなってきた。それでも路面は完全なウエットコンディション。各車豪快に水しぶきを挙げながらタイムアタックを開始する。
セッション中盤には雨が小康状態に。不安定なコンディションで強さを発揮したのはレインマイスターのアンソニー・ウエスト。残り10分を切ったところでトーマス・ルティが0.033秒差で逆転、リーダーボードのトップに浮上。ウエストは残り5分で転倒。同時にフリアン・シモンが唯一の1分54秒台に突入。ヨハン・ザルコも1分54秒台にタイムを入れ、残り3分はこの二人のタイムアタック合戦に。最後の最後にザルコが逆転してセッションが終了。
フリー走行2回目。雨は上がった。しかし路面には多くの水たまりが残り、セッション前半には相変わらず転倒車が続出。それでもところどころで路面が乾き始めたセッション後半にはペースアップ。セッション終盤には1分53秒台での勝負となる。
残り1分。フリアン・シモンが1分52秒638とついに1分52秒台に突入。最後にジョナス・フォルガー1分52秒449で逆転。ここでチェッカー。フォルガー、シモン、ハーフィス・シャハリンというトップ3で終了した。