MotoGP第13戦ミサノGPはミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで二日目を迎え、3回目のフリー走行に続き予選が行なわれた。
昨日から一転して好天に恵まれたウイーク二日目。この日最初にスケジュールが組まれたMoto3クラス3日目のフリー走行セッション開始時には、まだコース上のところどころにウエットパッチが残っていた。時間の経過と共によくなるコンディションに比例してタイムも短縮される。ロマーノ・フェナティ、ジャック・ミラー、アレックス・マルケスと、セッション終盤に次々にトップタイムを更新。残り3分を切ったところでフェナティが転倒。パーツが大量にコース上にバラまかれて赤旗中断というアクシデントも発生したこのセッションは、唯一1分43秒台をマークしたマルケスが制した。
午後の予選は路面コンディションも回復。セッション開始から10分足らずで真っ先に1分43秒433と1分43秒台前半にタイムを入れたのはマルケス。マルケスはセッション中盤に1分43秒165とさらにタイムを詰める。残り17分でミゲール・オリビエラが1分43秒298とマルケスに迫る。
残り5分。本格的にタイムアタック合戦が開始される。マルケスが1分43秒163をマーク。アレックス・リンスが1分43秒082で逆転。残り3分でミラーが1分42秒974とついに1分42秒台をマークしてトップ浮上。ニコラス・アジョが1分42秒978と迫る。再逆転をねらったマルケスは痛恨の転倒で時間をロス。これであっさりとミラーがポールポジション獲得となった。0.004秒という僅差でアジョが2番手。以下リンス、マルケス、オリビエラ、ダニー・ケントと続いた。
午前中に行なわれたMotoGPクラス3回目のフリー走行時はやっと路面が乾いたばかりで、若干ウエットパッチが残る微妙なコンディション。そんな中でアンドレア・イアンノーネがトップタイム。アンドレア・ドビジオーゾが2番手と、ドゥカティが仕上がりの高さをアピールする。
予選直前に行なわれた4回目のフリー走行は、1分34秒079でバレンティーノ・ロッシがトップ。ホルヘ・ロレンソが2番手とヤマハファクトリーがワンツー。マルク・マルケス、ダニ・ペドロサは3番手、4番手で終了。
そして気温22度、路面温度35度でQ1がスタート。ヨニー・ヘルナンデスとステファン・ブラドルがトップ2に入り、Q2に進出。チェッカー直前までリーダーボードのトップに名を連ねてピットで待機していたカル・クロッチロウは、あっという間に3番手にポジションを下げてQ2進出を逃し、呆然とした表情を見せる。
いよいよQ2がスタート。1回目のタイムアタックではマルケスが1分33秒435でトップ。ロレンソが1分33秒502で2番手につける。2回目のアタックではイアンノーネが1分33秒289でリーダーボードのトップに浮上。すぐにロレンソが1分33秒238で逆転。そしてロレンソが今季初ポールポジションを獲得。イアンノーネに次いでロッシが3番手。ポイントリーダーのマルケスは0.122秒差という僅差ながら4番手で、今季初めてフロントロウを逃した。ペドロサが5番手だったことで、今季初めてホンダのマシンがフロントロウを逃すことに。
また、青山博一は15番手グリッドから明日の決勝に臨む。
Moto3とMotoGPの朝のフリー走行はウエットパッチが残る微妙なコンディション。しかしMoto2のフリー走行が始まるころにはほぼコンディションが回復。3クラスで唯一、従来のレコードに近い、1分38秒台前半のタイムでの攻防になる。このセッションを制したのはトーマス・ルティ。0.011秒差でマーベリック・ビニャーレス。0.050差でミカ・カーリョが3番手。トップから1秒以内に19台がひしめき、すでに混戦の決勝を予感させる。
午後の予選。セッション前半はルティ、ドミニク・アガター、カーリョが1分38秒台前半での攻防を展開。セッションが折り返したあたりでビニャーレスとエステブ・ラバットも参戦。5人が僅差でリーダーボードに並ぶ。
残り15分を切ったところでラバットが1分38秒110をマーク。リーダーボードのトップに浮上。
セッション残り5分。ビニャーレスが連続でアタック。1分38秒301で3番手浮上。残り2分を切ってカーリョが1分38秒043で一気にトップ浮上。そのまま今季3度目のポールポジションを獲得。ラバットが2番手グリッドを獲得し、マークVDSがワンツー。ルティが3番手フロントロウ。ビニャーレス、アガター、ヨハン・ザルコが2列目となった。また、中上貴晶はセッション終盤にタイムを詰めてトップから0.4秒差の8番手。3列目から決勝を迎えることになった。