MotoGP第9戦ドイツGP、Moto3クラスは、ドイツのザクセンリンクで決勝レースを行ない、ダニー・ケント(ホンダ)が優勝した。
Moto3クラスの決勝レースは気温26度、路面温度34度のドライコンディションで争われた。予選終了後、予選セッション時のスロー走行により、エネア・バスティアニーニ(ホンダ)ら計11名がペナルティを取られ、各ライダー、3グリッド降格の処分が下された。尾野 弘樹(ホンダ)も予選順位の23位から降格し、26番グリッドからスタートすることになる。
レースはケントがややスタートで出遅れたものの、1周目のコース終盤の12コーナーでトップに浮上。3周目にはコンマ4秒のリードを取って逃げにかかるが、4周目にケントのマシンが振られて、その差が縮まり、エフレン・バスケス(ホンダ)、エネア・バスティアニーニ(ホンダ)らトップ集団は7人のライダーによるバトルとなる。
再び逃げに入ったケントを追うことができたのはチームメイトのバスケスのみ。7周目には3番手以下に約1秒7のリードを取る。その後、ケントがバスケスとの差を広げ始め、10周目には1秒以上のリードを取って、トップを独走する。バスケスも3番手以下に約4秒のリードを取り、3番手以下は7人のライダーが接近戦を展開しながら周回を重ねていく。
その後、ケントは周回を重ねるごとにリードを広げ、最終的に約8秒のリードを取って、今シーズン5勝目を記録。2位にバスケスが続き、レオパードレーシングがホームレースでワンツーフィニッシュを飾った。
3位争いはバスティアニーニ、ニッコロ・アントネッリ(ホンダ)を先頭にポジションを入れ替えながら接戦を展開していたが、レース中盤の15周目あたりからその後方集団につけていたロマーノ・フェナティ(KTM)が追いつき、終盤にはフェナティが3位争いの先頭に立つ。最終ラップの12コーナーでトップに浮上したのはバスティアニーニ。しかし、フェナティが抜き返して最終コーナー勝負となる。最終コーナーからゴールラインまでの上りで、わずかに前に出たバスティアニーニが3位でゴール。僅差の4位にフェナティ、5位にアントネッリの順で続いた。
6位にホルヘ・ナバーロ(ホンダ)、7位にブラッド・ビンダー(KTM)、8位にアレックス・マスボー(ホンダ)、9位にアンドレア・ロカテッリ(ホンダ)、10位にニコラス・アジョ(KTM)が入賞。
尾野 弘樹(ホンダ)はスタート直後の1周目の混戦で弾かれて転倒、リタイアとなった。鈴木 竜生(マヒンドラ)はレース中盤、入賞圏内の14位まで浮上し、ポジションを争っていたものの21周目の12コーナーで転倒を喫しリタイアとなった。