ヤマハ発動機は、2015年7月23〜26日に三重県の鈴鹿サーキットで開催される『コカ・コーラゼロ 鈴鹿8時間耐久ロードレース第38回大会』に、2002年以来のファクトリー体制となる「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」で参戦することを発表した。
チーム編成は、全日本チャンピオンの中須賀克行と、MotoGPで活躍するポル・エスパルガロ、ブラッドリー・スミスの3名体制。新型YZF-R1をベースとして鈴鹿8耐用に開発を行なったファクトリーマシンと共にヤマハにとって19年ぶり5回目の優勝を目指す。
中須賀は、全日本ロードレース選手権の最高峰、JSB1000クラスで史上初の4連覇に挑戦する日本のエースライダー。鈴鹿8耐には過去7回出場し、2014年は4位入賞経験を持つ。鈴鹿8耐初出場となるエスパルガロとスミスは、共に二輪ロードレースの世界最高峰MotoGPで活躍し、2014年はそれぞれランキング6位と8位を獲得。チーム監督には、全日本でファクトリーチームの指揮を執る吉川和多留監督を迎え、チーム、ライダー、スポンサー、そしてヤマハファンが一体となって勝利を目指すという。
「今シーズンは、初のファクトリーライダーとなり、全日本最高峰クラス4連覇という史上初の記録に新型YZF-R1で目指す新しい挑戦を行っています。そこに、鈴鹿8耐へのファクトリー参戦という、さらなる挑戦ができることは本当に幸せで、これまでにない興奮を感じています。また、エスパルガロ選手、スミス選手という能力の高いライダーと戦えることも楽しみであり、自身を成長させるためにも良い経験になると思います。目標は、言うまでもありませんが優勝です。チームと力を合わせ、YZF-R1の最速を証明するとともに、これまでファクトリーチームの復活、ヤマハの優勝を待ち望んでいたファンの皆さんに、最高の感動を体験してもらえるよう最善をつくします。ぜひレースウィークはサーキットで、僕たちを応援してください」と中須賀克行。
「最も有名なモータースポーツイベントの一つ、鈴鹿8耐のライダーに、ヤマハが僕を選んでくれたことをとてもうれしく思います。しかし、耐久レースの出場経験がなく、YZF-R1についての知識もないため、これから多くを学ぶ必要があります。さらに、MotoGPのスケジュールはとてもタイトで、レースの合間にはトレーニングも欠かせないため、鈴鹿8耐に向けては最大限の努力が必要になりますが、それでも、このチャンスにとてもワクワクしています。また、MotoGPではライバルであるブラッドリーと力を合わせて戦うことも楽しみです。共に鈴鹿サーキットは初めてですが、ヤマハの信頼とファンの期待に応えるためにも、コース、マシン、戦略など中須賀選手から吸収して、チームを優勝へと導けるようベストを尽くします」とポル・エスパルガロ。
「伝説的なイベント、鈴鹿8耐チームの一員に僕を選んでくれたヤマハに心から感謝します。この新たな挑戦を心待ちにしていますが、それ以上に、MotoGPのチームメイトであるポル、そして鈴鹿8耐で好成績を残している中須賀選手とともに戦うことをとても楽しみにしています。きっとヤマハでのライダー人生において、忘れられない大会となることでしょう。また、新型YZF-R1にトライできることも楽しみです。このYZF-R1についてはいろいろな話を聞いていたので、ついにそのマシンに乗るチャンスが巡ってきて最高の気分。正式なファクトリーチームの一員としてこの大会に全力を注ぎ、ヤマハのため、応援してくれるファンのためにも、優勝を目標に日本へ向かいます」とブラッドリー・スミス。
「今回は私自身もワクワクするようなメンバーが揃いました。中須賀は鈴鹿も8耐も経験豊富で、タイムを出すだけでなくリーダーとしてチームを優勝に導く原動力になってもらわねばなりません。エスパルガロ選手、スミス選手は中須賀選手に学びながら、その実力を存分に発揮してもらうことがポイントです。そのためにチームは、高い戦闘力を持ちライダーが気持ちよく走れるマシンを提供し、集中してレースに臨める環境を作ることが大切になります。鈴鹿8耐は本当に難しいレースですが、我々は優勝し最強のチームであることを証明します。それにはファンの皆さんの応援は不可欠です。共に戦い、勝利をつかみ取り、感動を分かち合いましょう」と吉川和多留監督。