MotoGP第10戦イギリスGP MotoGPクラス3日目、決勝が日曜日、イギリス、シルバーストン・サーキットで開催された。日本時間午後5時40分(現地時間午前9時40分)から10分間行なわれたウォームアップ走行は、気温15度、路面温度22度、湿度70％、曇りのドライコンディション。木曜日に披露されていた75周年記念のカラーリングで全チーム登場した。

　この走行ではブラッド・ビンダー(KTM)が1分59秒155でトップタイムだった。2番手ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)1分59秒209、3番手ジャック・ミラー(KTM)1分59秒314、中上貴晶(ホンダ)は2分00秒409で17番手だった。

　日本時間午後9時(現地時間午後1時)から20周で争われた決勝は、気温18度、路面温度30度、湿度55％、曇ったドライコンディション。ミュージシャンのMaddisonAによる国歌斉唱などセレモニー後に延べ117867人の観客に見守られスタートした。タイヤ選択は、アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)が前ハード後ミディアム、それ以外は全員、前後ミディアム。

　ホールショットを奪ったのはフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)。ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)、エスパロガロ、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、マルク・マルケス(ドゥカティ)、アレックス・マルケス(ドゥカティ)、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)、ペドロ・アコスタ(KTM)、ジャック・ミラー(KTM)、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)の順で続いた。

　スタートからマシントラブルでブラッド・ビンダー(KTM)はストップ、リタイア。1周目ラウル・フェルナンデス(アプリリア)とミゲール・オリベイラ(アプリリア)が接触、転倒、リタイア。2周目に入る頃には、バニャーヤ、バスティアニーニ、マルティン、エスパロガロ、マルク・マルケス、アレックス・マルケス、ジャンアントニオ、アコスタ、ミラー、ビニャーレスの順に入れ替わった。

　3周目以降、トップはバニャーヤ、2番手マルティンとなりバニャーヤをマルティンが追う形で折り返しまで続いた。3番手はMotoGP出場回数歴代3位となる329戦目のエスパロガロが折り返しまではキープしていたが、11周目にバスティアニーニが再び3番手に浮上した。

　12周目にはバニャーヤのフロントタイヤが滑り始めたことによりラップタイムが遅くなり、トップがマルティン、2番手バニャーヤに入れ替わった。14周目の7コーナーでは、バスティアニーニがバニャーヤの前に出て、トップがマルティン、2番手バスティアニーニ、3番手バニャーヤ。その後ろではエスパロガロとマルク・マルケスの4番手争いとなっていた。

　バニャーヤをかわしたバスティアニーニは、残り2周を迎えてマルティンも抜いてトップに立つ。バスティアニーニはそのままマルティンを引き離してトップでチェッカー。チェッカーフラッグを振っていたのは、バスティアニーニも大ファンというハリーポッターのウィーズリー双子兄弟役で知られるイギリスの俳優フェルプス兄弟だった。

　2位はマルティン、3位バニャーヤ。中上は16位完走でチェッカーを受けたが、15位でチェッカーを受けたルカ・マリーニ(ホンダ)がタイヤ圧違反で16秒加算されたため、15位完走となり1ポイント獲得した。

　年間ポイントランキングは、1番手マルティン241、2番手バニャーヤ238、3番手バスティアニーニ192、4番手マルク・マルケス179、5番手ビニャーレス130、6番手アコスタ122、7番手ビンダー114、8番手ジャンアントニオ104、9番手エスパロガロ99、10番手アレックス・マルケス92。再びポイントリーダーはマルティンとなり、バニャーヤが追う形。バスティアニーニはマルク・マルケスを抜いて3番手に浮上した。


MotoGP 第10戦イギリスGP MotoGPクラス3日目 決勝結果
1 エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)
2 ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
3 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
4 マルク・マルケス(ドゥカティ)
5 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
6 アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)
7 アレックス・マルケス(ドゥカティ)
8 マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)
9 ペドロ・アコスタ(KTM)
10 フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)
11 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
12 ジャック・ミラー(KTM)
13 マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)
14 ヨハン・ザルコ(ホンダ)
15 中上貴晶(ホンダ)
16 アウグスト・フェルナンデス(KTM)
17 ルカ・マリーニ(ホンダ)
18 レミー・ガードナー(ヤマハ)
RT ジョアン・ミル(ホンダ)
RT ブラッド・ビンダー(KTM)
RT ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
RT ミゲール・オリベイラ(アプリリア)