MotoGP第5戦フランスGP MotoGPクラス3日目、決勝がフランス、ルマン・サーキットで5月12日、日曜日に行なわれた。日本時間午後9時(現地時間午後2時)から27周で争われた。気温21度、路面温度29度、湿度68％、曇ってはいるもののドライコンディション。この週末、延べ297471人のMotoGP記録を更新した多くの子供を含む観客たちが注目する決勝。グリッドでは、世界ラリー選手権9度のチャンピオン、セバスチャン・ローブの姿も見られた。スタート前には観客による国家の大合唱が行なわれ、盛大な歓声でスタートを迎えた。

　アウグスト・フェルナンデスが前後ソフトタイヤを選んでいる以外は、全員が前ハード、後ソフトのニュータイヤを装着。ホールショットを奪ったのは、2番手スタートのフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)だった。続いてホルヘ・マルティン(ドゥカティ)、アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)、ペドロ・アコスタ(KTM)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、マルク・マルケス(ドゥカティ)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)のトップ10で始まった。

　テイルトゥーノウズで続くトップグループで3周目、アコスタが8コーナーで転倒。その後もわずかに差は開きつつあるものの、混戦のまま4周目、6コーナーでベゼッキが転倒。この頃には、13番スタートだったマルク・マルケス(ドゥカティ)が6番手まで順位を上げていた。

　3周目以降トップのバニャーヤ、マルティンは1分31秒台を刻み続けて周回を重ねる中、後方ではアレックス・リンス(ヤマハ)がショートカットでロングラップペナルティーを科された。10周目に入り、エスパロガロのタイムが遅くなり、ジャンアントニオ、ビニャーレス、マルク・マルケスがエスパロガロの前に出た。12周目、エスパロガロとバスティアニーニが接触しそうになり二人はコースから外れた。そのため、バスティアニーニには9コーナーのショートカットのロングラップペナルティーが科された。マルク・マルケスは13周目にビニャーレスをかわし4番手。3番手争いが激しくなる。

　15周目にはジョアン・ミル(ホンダ)が転倒。17周目、地元のファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が9コーナーで転倒。多くのファンの悲鳴が上がる。ジャック・ミラー(KTM)も転倒。ミゲール・オリベイラ(アプリリア)はマシントラブルでリタイア。

　先頭では、バニャーヤとマルティンの戦いが激しくなり、3番手争いをしていたジャンアントニオがショートカットでロングラップペナルティーを科され、マルク・マルケスが3番手に上がった。20周目、マルティンがバニャーヤの前に出て、バニャーヤは抜き返す。21周目には再びマルティンがバニャーヤを抜き、マルティン、バニャーヤのバトルが続く。徐々に、そのバトルにマルク・マルケスが追い付き、残り6周、三つ巴のトップ争いが繰り広げられた。

　その後方では、ロングラップを済ませたバスティアニーニが誰よりも速いラップタイムで4番手のビニャーレスを追っていた。最終ラップ、マルク・マルケスがバニャーヤの前に出て1位マルティン、2位マルク・マルケス、3位バニャーヤでチェッカー。冠スポンサーのミシュラン君がチェッカーを振った。中上貴晶(ホンダ)は14位完走。

　年間ポイントランキングは、マルティンが129、バニャーヤが91、マルク・マルケスが89、バスティアニーニも89、ビニャーレスが81。マルティンがリードを38に広げ、次のレースまではポイントリーダーを確定した。



MotoGP 第5戦フランスGP MotoGPクラス3日目　決勝結果
1 ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
2 マルク・マルケス(ドゥカティ)
3 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
4 エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)
5 マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)
6 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
7 フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)
8 ブラッド・ビンダー(KTM)
9 アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)
10 アレックス・マルケス(ドゥカティ)
11 ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
12 ヨハン・ザルコ(ホンダ)
13 アウグスト・フェルナンデス(KTM)
14 中上貴晶(ホンダ)
15 アレックス・リンス(ヤマハ)
16 ルカ・マリーニ(ホンダ)
RT ジャック・ミラー(KTM)
RT ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
RT ミゲール・オリベイラ(アプリリア)
RT ジョアン・ミル(ホンダ)
RT マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)
RT ペドロ・アコスタ(KTM)