MotoGPクラスで今年から始まったスプリントレース、ティソ・スプリントは、イタリア、ムジェロ・サーキットで、現地時間15時から11周で争われた。レース前にはヴァレンティーノ・ロッシも姿をみせ、サーキットに詰めかけた多くの観客からは大歓声が起こり、盛り上がりをみせた。天気は曇り、気温26度、路面温度43度。

　11周のスプリントはスタートから波乱の展開に。3番グリッドスタートのアレックス・マルケス（ドゥカティ）がブラッド・ビンダー（KTM）と接触し転倒。ビンダーにはロングラップペナルティが科され、3周目に消化している。そして1周目から雨が降り始める波乱の展開となった。2周目の1コーナーでホルヘ・マルティン（ドゥカティ）2位に浮上し、続けてトップのフランチェスコ・バニャーヤも捕らえトップに浮上。それと同時にホワイトフラッグとレッドクロスが掲示され、マシンチェンジが可能になるが、小雨で尚且つスプリントのため誰もピットには向かわない。結果的に雨はすぐに止み、各チームの判断は正しかった。

　4周目の1コーナーでバニャーヤがマルティンから首位の座を取り戻し、翌5周目にはバニャーヤと僅か1ポイント差でランキング2位につけているマルコ・ベゼッキ（ドゥカティ）が2位に浮上。チャンピオン争いを繰り広げるイタリア人ライダー2人による優勝争いとなる。バニャーヤ、ベゼッキともにトラックリミットの警告を受け、迂闊に攻めることができない状況の中、バニャーヤがラストスパート。ベゼッキも粘るがギャップを保ったバニャーヤが逃げ切りトップチェッカーを受けた。バニャーヤは12ポイントを獲得し、ランキング争いでもベゼッキとのポイント差を4ポイントに広げた。2位にはベゼッキ、3位にはチームメイト同士のバトルを制したマルティンが入り表彰台を獲得している。

　日本人ライダーの中上貴晶（ホンダ）はポジションをひとつ下げ17位でスプリントレースを終えている。

MotoGP第6戦イタリアGP MotoGPクラス スプリントレース結果
1 フランチェスコ・バニャーヤ（ドゥカティ）
2 マルコ・ベゼッキ（ドゥカティ）
3 ホルヘ・マルティン（ドゥカティ）
4 ヨハン・ザルコ（ドゥカティ）
5 ルカ・マリーニ（ドゥカティ）
6 ジャック・ミラー（KTM）
7 マルク・マルケス（ホンダ）
8 アレイシ・エスパロガロ（アプリリア）
9 エネア・バスティアニーニ（ドゥカティ）
10 ファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）
11 ブラッド・ビンダー（KTM）
12 ミゲール・オリベイラ（アプリリア）
13 マーベリック・ビニャーレス（アプリリア）
14 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ（ドゥカティ）
15 ミケーレ・ピロ（ドゥカティ）
16 フランコ・モルビデリ（ヤマハ）
17 中上貴晶（ホンダ）
18 ロレンツォ・サバドーリ（アプリリア）
19 ラウル・フェルナンデス（アプリリア）
20 アウグスト・フェルナンデス（ガスガス）
21 ジョナス・フォルガー（ガスガス）
NCR アレックス・リンス（ホンダ）
NCR アレックス・マルケス（ドゥカティ）