Moto3クラスの決勝レースは気温17度、路面温度15度のドライコンディションで争われた。スタート直後の3コーナーシケインで多重クラッシュが発生。エフレン・バスケス(ホンダ)、ブラッド・ビンダー(KTM)らが転倒する。
1周目にトップに立ったのはニッコロ・アントネッリ(ホンダ)、フェナティ、ファビオ・クアルタラーロ(ホンダ)らがトップ集団を形成する。フェナティは4周目にトップに浮上すると、レースをリード。序盤に後続とのリードを
広げて逃げに入るが、後続も離されることはなかった。中盤、フェナティとバスティアニーニが激しくトップを争うが、すぐに後方集団もおいつき、トップ争いは7台の集団となる。この中から終盤戦に入った18周目にクアルタラーロがシケイン2個目の4コーナー立ち上がりでハイサイドを喫して転倒、リタイアとなる。これでフェナティ、バスティアニーニ、バグナイアの3人がやや抜け出し接戦を展開する。予選のコースインのタイミングから31番グリッドからスタートを余儀なくされていたダニー・ケント(ホンダ)は序盤から追い上げて、第2集団まで追い上げていた。
18周目のシケイン進入でケントは4番手に浮上。前を行くトップ争いの3人を追う。トップ争いはフェナティとバスティアニーニがポジションを入れ替えながら、接戦を展開する。ケントは20周目にはトップ争いの3人に追いつき、トップ争いは4台に。フェナティがトップをリードするものの、23周目にはバグナイアがトップに立つなど、終盤を迎えてトップ争いは抜きつ抜かれつのバトルが続く。最終ラップにトップで進入したのはフェナティ。バスティアニーニ、バグナイア、ケントがポジションを入れ替えながらフェナティに続く。
フェナティが接戦を制して、今シーズン初優勝、グランプリ通算6勝目を記録。バスティアニーニが今シーズン2回目の表彰台となる2位に入賞、バグナイアはグランプリ初表彰台となる3位に入賞。31番グリッドから追い上げたケントは僅差の4位に入賞し、ポイントランキングのリードを広げた。
5位にニッコロ・アントネッリ(ホンダ)、6位にヤコブ・コンフェイル(KTM)、7位にイサック・ビニャーレス(ハスクバーナ)、8位にミゲール・オリベイラ(KTM)、9位にアンドレア・ミニョ(KTM)、10位にフィリップ・エッテル(KTM)が入賞。
尾野 弘樹(ホンダ)32番グリッドから追い上げて、今シーズンベストとなる11位入賞を果たした。鈴木 竜生(マヒンドラ)は10周目に転倒、再スタートを切ったものの、19周を終えてピットに戻ってリタイアした。