全日本RR第8戦鈴鹿 J-GP2決勝榎戸育寛が優勝、タイトル争いは名越哲平が制す

2019/11/03

左から、2位でチャンピオンを決めた名越哲平、優勝の榎戸育寛、3位の作本輝介

　全日本RR最終戦J-GP2クラスは榎戸育寛（SDG Mistresa RT HARC-PRO.）が優勝した。

　今季限りのJ-GP2クラスにとって、最後のレースとなった今大会。雲に覆われて少し薄暗さを感じさせる中でスタート。名越哲平（MuSASHi RT HARC-PRO.）と榎戸のリードで始まったものの、オープニングラップでこの2台が接触して大きくラインを外す。一瞬ひやりとしたものの、2周目には名越がトップ浮上。榎戸は作本輝介（Team 髙武 RSC）と尾野弘樹（ミクニテリー&カリー）に2位争いを挑まれるが、6周目にはこの争いにケリをつけて名越を追う。

　レース中盤は名越が榎戸にコンマ2秒前後の差をつけたままトップで周回を重ねる。

　最終ラップ。最終シケインで榎戸が勝負に出た。そして僅差で榎戸が優勝。名越は2位に甘んじたものの、J-GP2クラス2年目にしてタイトルを獲得した。

　榎戸はレース後に「前半セクションは名越選手が速いことが分かっていたから、シケインで仕掛けようっていうことを4、5周前から決めていた」とコメント。「名越選手と作本選手のお陰で楽しいシーズンを過ごし、優勝で終えられて満足」と笑顔を見せた。名越は「結果的にチャンピオンで終えられてうれしい。今日はいつもと違って地に足が付いていない感覚があったけど、レース前に寝て起きたらリラックスしていた。チャンピオンはまだ信じられない気持ちだけど、本当にうれしい」と喜んだ。3位の作本は、「今週はレースウイークから調子が上がらなかった。レース後半には苦しい戦いになり、二人にも離されてしまった」と悔しさをにじませた。