全日本最終戦MFJ-GPのJ-GP3クラスは鈴木大空翔（BATTLE FACTORY）が優勝した。

　好天に恵まれた決勝日。好スタートを切ってホールショットを奪ったのはポールシッター高杉奈緒子（41Planning）。後方ではダンロップコーナー手前で宇井陽一（41Planning）、福嶋佑斗（Team Plusone+f）、岡崎静夏（Kohara Racing Team）ら4台が多重クラッシュ。すぐに赤旗中断となる。

　当初の予定どおり13周で仕切り直しのスタート。再び高杉がホールショットを奪ってレースをリード。高杉は鈴木、村瀬健琉（ミクニ テリー&カリー）、成田彬人（Team P.MU 7C MIKUNI）、古里太陽（SRSコチラレーシング）に細谷翼（Team SRS-Moto）を加えた6台でトップ集団を形成。2周目には鈴木、古里と首位が入れ替わる。トップ争いの激化で安村武志（犬の乳酸菌/プリミティブR.T）、中山愛理（TEAM SHOTA）、藤井謙汰（Kohara Racing Team）が追いつき、トップ集団は9台に膨れ上がる。

　その後も村瀬、古里、成田、鈴木と次々に首位が入れ替わる。

　7周目。高杉と中山がからんで転倒。

　その後もそこここで順位を入れ替えながらの接近戦が続く。

　真っ先に最終ラップに突入したのは鈴木。最終シケイン手前で細谷が前に出る。シケインで鈴木がインを差す。そしてそのまま首位を死守して鈴木が今季2勝目を獲得した。

　鈴木は「最後は計算なしで出たとこ勝負で頑張って突っ込んだ。抜き返されるかと思って心配だったけれど、そのままトップでゴールできてよかった。岡山（第6戦）で転倒に巻き込まれ、オートポリス（第7戦）でもよくなかったから、今回は勝ててすごくうれしいです」と笑顔。全日本初表彰台獲得の古里は「思ったよりも前で走ることができて、表彰台にも乗れてうれしいです」と、こちらも笑顔。3位に終わった細谷は「今年一番悔しいです」と顔をこわばらせていた。