MotoGP第6戦イタリアGP MotoGP決勝
2019/06/03
MotoGP第6戦イタリアGP、MotoGPクラスは、イタリアのムジェロサーキットで決勝レースを行ない、ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)が優勝した。
MotoGPクラスの決勝レースは気温29度、路面温度49度のドライコンディションで争われた。好スタートを切ったのはポールポジションのマルク・マルケス(ホンダ)。マルケスは4周目までトップをキープするが、5周目にペトルッチがトップに浮上。6周目にはアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)がトップに立ち、ドビジオーゾ、ペトルッチ、マルケス、ジャック・ミラー(ドゥカティ)、13番グリッドから好ダッシュで序盤から上位につけたアレックス・リンス(スズキ)、カル・クロッチロウ(ホンダ)、中上 貴晶(ホンダ)、フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)らがトップ集団を形成する。
ポジションを入れ替えながら周回を重ねたことで、トップ争いは中盤には10人前後の集団にふくらむが、中盤を過ぎたあたりから、ペトルッチ、マルケス、ドビジオーゾ、リンス、ミラーの5人のトップ集団に絞られる。この中からミラーが16周目の5コーナーで転倒し、リタイアに。これでペトルッチを先頭とした4人のトップ争いとなる。
レース終盤に入ると、残り2周でドビジオーゾが仕掛けトップに浮上。最終ラップのストレートエンドではマルケスがトップに立つが、1コーナーではらみ、マルケスのインを突こうとしたドビジオーゾのさらにインをペトルッチが突き、ペトルッチがトップに浮上。ペトルッチとマルケスに挟まれたドビジオーゾは接触を避けて引いてしまう。
ペトルッチはトップをキープしたまま最終ラップを走り切り、ホームレースでグランプリ初優勝を達成した。
「素晴らしいチャンスが訪れ、ボクは勝ちたかった。この可能性を活かさなければならなかった。当然、ドゥカティにとって、チャンピオンシップには良くない結果だけど、少なくても1勝を挙げるという今シーズンの目標を達成した。ボクはアンドレアのタイトル獲得をサポートしなければいけない。彼は今日ポイントを失ってしまった。アンドレアに感謝しなければいけない。この冬からボクを大変良くサポートしてくれた。この勝利を彼に捧げたい。大きなプレッシャーがあった。だれもがドゥカティのために勝利を望んでいた。最終ラップの1コーナーで優勝の可能性が見えた。アンドレアと接触したが、ボクはトライしたかった。信じられない勝利だし、とてもうれしいしい。この瞬間の気持ちを表現する言葉がない」とペトルッチ。
マルケスは最終ラップの最終コーナー立ち上がりでペトルッチのスリップにつき、前に出ようとするが、わずかに届かず2位。
「これがチャンピオンシップの戦いだ。守らなければいけないことを覚悟していた。2位は悪くない。目標はドビの前でフィニッシュすること。ボクたちはその目標を達成した。最終ラップは攻撃よりも防御に集中していた。アタックしたけど、ブレーキングで抜くことができないことは分かっていた。いつものようにトライすることができたけど、2人ともはらんでしまい、ドビに勝たせてしまうリスクがあったから、スペースを閉じ、ポジションを守り、ストレートの前の最終コーナーでトライしたが、8ポイント差から12ポイント差にアドバンテージが広がったことは、大変ポジティブだ」とマルケス。
ドビジオーゾは最後の勝負をしかけることなく、3位でチェッカーを受けた。
「ダニロがアグレッシブに進入して来て、マルクにポジションを譲ってしまった。とても難しいレースで、今週末は少し苦戦したからこの結果はうれしい。最終的にボクたちはレースに向けていい仕事をした。ダニロのムジェロでの初勝利はベストなプレゼント。ボクはポイントを譲ったけど、彼の優勝がうれしい。それほどポイントを失ったわけではないが、マルクに対して反撃するのは簡単ではない。ホンダにとって不利なコースにも関わらず、彼はポテンシャルを高め、あの位置にいた。ボクたちは接近しているが、チャンピオンシップは簡単ではない」とドビジオーゾ。
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