JSB1000レポート
11月6日(土)、全日本ロードレース選手権の第9戦が、三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。最終戦を迎え、全クラスがタイトル決定戦。なお、今大会はMFJGPとして開催され、ポイント獲得者には、ボーナスポイントとして3ポイントが与えられることに。JSB1000クラスは2レース、そのほかのクラスは1レースが行われました。
レースウイークは晴天に恵まれ、木曜日から走行がスタート。木曜日、金曜日は特別走行が行われ、土曜日に予選、日曜日に決勝というスケジュールでした。
JSB1000クラスの予選はノックアウト方式で行われ、30分のタイムアタックとなったQ1でレース2のグリッドが決まり、その上位10番手までがQ2に進出。15分のアタックでレース1の上位10台が決まりました。Q1では、高橋巧(MuSASHi RT ハルク・プロ)が3番手に食い込みます。山口辰也(TOHORacing)は8番手、秋吉耕佑(au & テルル ・ Kohara RT)は9番手となり、Q2に進出。高橋裕紀(MORIWAKI RACING)は15番手となりました。Q2では、高橋巧が2分5秒890をマークして3番手。山口は7番手、秋吉は10番手でした。
8ラップで争われたJSB1000クラスのレース1。高橋巧はスタートで大きく遅れてしまい、8番手でオープニングラップを通過します。その後は、ライバルチームの2台がトップを争い、Hondaマシンを駆る山口、秋吉、高橋巧らが6番手争いを繰り広げながら追う展開に。結果、追い上げた高橋巧が6位に入り、山口が8位、秋吉が9位、高橋裕紀が15位となりました。
20ラップで争われたレース2は、オープニングラップの最終コーナーで多重クラッシュが発生。赤旗中断の波乱で始まりました。再開されたレースでは、高橋巧がトップ集団でバトルを繰り広げました。やがて、トップ集団は中須賀克行(ヤマハ)、レオン・ハスラム(カワサキ)、野左根航汰(ヤマハ)、高橋巧に絞り込まれ、神経戦が展開。終盤にかけて中須賀が逃げ、野左根を捕らえた高橋は3番手に浮上。そのまま、前を走るハスラムに迫ります。最終的に中須賀がウイナーとなり、ハスラムが2位、高橋巧は3位でチェッカーを受け、表彰台に上がりました。山口は5番手に浮上してチェッカー。秋吉は加賀山就臣(スズキ)との7番手争いを繰り広げての8位。高橋裕紀は12位となりました。ポイントランキングでは、高橋巧が3位に浮上。山口は4位、秋吉は11位、高橋裕紀は14位でシーズンを終えました。
JSB1000コメント
高橋巧(JSB1000 6位/3位)
「岡山国際からペースをつかめるようになり、ここで表彰台に上がれました。今回も予選で5秒台に入れることができ、2レース目は3位で終わることができました。前半戦は苦戦していたので、後半戦を上り調子で終われたことはよかったと思います。しかし、スタートがうまくいかずに追い上げのレースになり、課題が見つかりました。来シーズンにはその課題を解決して、もっとおもしろいレースができるように努力したいです」
山口辰也(JSB1000 8位/5位)
「両レースともにスタートで前へ行けずに追い上げのレースとなってしまいました。それでも、区間タイムのベストをつなげると6秒台には入る周回ができることが分かり、前向きな材料があるので、また前進できるようにしていきたいと思います」
秋吉耕佑(JSB1000 9位/8位)
「トラブルで木曜日の走行がほとんどできない状態でレースウイークが始まりました。金曜日の走行からマシンの確認をして、セッティングを詰めていきましたが、思うように仕上げられずに決勝を迎えてしまいました。自分の想定しているタイムよりもコンマ5秒は遅く、レベルの低いレースになってしまいました。力を出しきれないまま終わってしまい残念です」