ペドロサが優勝、ロッシがマルケスとの接触転倒でペナルティを受ける (MotoGP第17戦マレーシアGP MotoGP 決勝)
2015/10/26
MotoGP第17戦マレーシアGP、MotoGPクラスは、マレーシアのセパンインターナショナルサーキットで決勝レースを行ない、ダニ・ペドロサ(ホンダ)が優勝した。
MotoGPクラスの決勝レースは気温35度、路面温度47度のドライコンディションで争われた。ポールポジションからスタートしたペドロサが好スタートでレースをリード、マルク・マルケス(ホンダ)、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)が続き、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)はやや出遅れてしまったものの、4コーナーで5番手、5コーナーで4番手に浮上し、ロッシの背後につける。
1周目のコントロールライン上の順位はペドロサ、マルケス、ロッシ、ロレンソの順。2周目の1コーナー進入でロレンソはロッシを交わして3番手に浮上。さらに4コーナーではマルケスを交わして2番手に浮上する。
逃げるペドロサ、追うロレンソに対して、ここからロッシとマルケスが激しいポジション争いを展開する。マルケスの前に出てロレンソを追いたいロッシは何度も前に出ようとするが、マルケスも一歩も引かずにポジションを取り返し、このバトルでトップを行く二人とは約1秒ほどペースが落ちてしまい、3番手争いとロレンソの差が広がっていく。タイトルを争うロレンソを逃がしたくないロッシとマルケスのバトルは7周目の14コーナーで両者が接触、マルケスが転倒するアクシデントとなった。この接触を巡ってはレースディレクションの審議対象となることが発表されている。この段階で2番手のロレンソと3番手のロッシの間には約6秒のギャップが広がってしまった。
トップを行くペドロサは快調に周回を重ね、レース中盤にはロレンソとの差を1秒以上に広げる。ロレンソもペドロサを深追いすることなく周回を重ね、ペドロサが今季2勝目を記録。ロレンソが2位、ロッシが3位で続き、ランキングトップのロッシとランキング2位のロレンソとのポイント差は残り1戦で7ポイントに縮まり、最終戦バレンシア決着となった。
4位にブラドリー・スミス(ヤマハ)、5位にカル・クロッチロウ(ホンダ)、6位にダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)が入賞。チームメイト同士の接戦となった7位争いをアレックス・エスパロガロ(スズキ)が制し、僅差の8位にマーベリック・ビニャーレス(スズキ)が続いた。9位にポル・エスパロガロ(ヤマハ)、10位にステファン・ブラドル(アプリリア)が入賞。
スコット・レディング(ホンダ)が11位、ヨニー・エルナンデス(ドゥカティ)が12位で続き、朝のウオームアップ走行でポル・エスパルガロを巻き込んで転倒し、最後尾グリッド降格のペナルティを受けたエクトル・バルベラ(ドゥカティ)は追い上げてオープン勢トップとなる13位に入賞。トニ・エリアス(フォワード-ヤマハ)が14位、アルバロ・バウティスタ(アプリリア)が15位入賞を果たした。
以下、16位にニッキー・ヘイデン(ホンダ)、17位にジャック・ミラー(ホンダ)、18位にマイク・デ・ミオ(ドゥカティ)、19位にユージン・ラバティ(ホンダ)、20位にアンソニー・ウエスト(ホンダ)の順でチェッカーを受け、アンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)はクロッチロウとの4位争い中の11周目に転倒リタイア、ロリス・バズ(フォワード-ヤマハ)は2周目に転倒、再スタートしたもののピットに戻ってリタイア、アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)は2周目にマシントラブルでリタイア、ダミアン・カドリン(ART)は1周目に転倒リタイアに終わった。
決勝レース終了後、ロッシとマルケスのアクシデントに関して、レースディレクションはロッシに対して3ペナルティポイントのペナルティを課した。ロッシはこれでペナルティポイントの累計が4ポイントとなり、次戦バレンシアGPの決勝レースを最後尾グリッドからスタートすることになった。
アクシデントは7周目の14コーナーで発生。レースディレクションはレース終了後にロッシとマルケスを招集して事情聴取を実施し、映像でアクシデントの経緯を確認した上で、14コーナーでロッシが意図的にラインをワイドに取り、マルケスのラインをふさいだことによって両者が接触、マルケスが転倒したと判断した。
3位に入賞したロッシの結果は変わらず、最終戦のバレンシアにはロッシがランキング2位のロレンソに対して7ポイントのリードを持って臨むことになるが、最後尾スタートというペナルティを受けて、ロッシのタイトル獲得は非常に厳しい状況に置かれることになった。
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