MotoGP第9戦ドイツGPプレビュー
2024/07/03
MotoGP第9戦ドイツGPが今週末、ドイツ東部のザクセンリンクで開催される。全長距離3.67km、最大ストレート700m、右コーナー3、左コーナー10。2024年MotoGP開催サーキットの中では、最短、起伏とタイトなコーナーの多い低速サーキット。
前戦オランダGPで完璧な週末を送ったばかりのフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)はポイントリーダー、ホルヘ・マルティンに10ポイント差と迫り、MotoGP全クラスでの200戦目に挑む。追われるマルティンにとっては、このトラックは昨年、初めてスプリント、決勝のダブル優勝を果たしたサーキット。
現在ポイントランキング3番手のマルク・マルケス(ドゥカティ)は、このサーキットでMotoGPクラス、2013年から7年連続、コロナにより開催中止された2020年、大きな腕の手術後の2021年も優勝している。遡って2010年は125cc、2011年2012年もMoto2クラスで優勝している。
ランキング4番手のエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)は今シーズン、最終5、6周では一番の速さを披露している、ドイツでは予選から上位で戦いたいところ。ランキング5番手のマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)はオランダでの好材料を伸ばしたいだろう。チームメイトのアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)は、今週、来期からはホンダ、テストライダーとなる契約を発表した。アッセンの怪我の影響次第だが、今大会、出場ならば329戦目を記録し、バレンティーノ・ロッシの432戦、アンドレア・ドビチオーゾの345戦に続き、歴代3番目の参戦回数記録となる。
オランダGP決勝では、4位と好結果を残したファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、チームメイトのマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)も今週末は結果を残したい。アレックス・マルケス(ドゥカティ)は今週、グレシーニ・レーシングと来期から2年の延長契約を発表した。フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)はアッセンで9位という堅実な結果を残したが、もっと上位を狙いたいに違いない。
ブラッド・ビンダー(KTM)、ジャック・ミラー(KTM)、最年少優勝の掛かるペドロ・アコスタ(KTM)、アウグスト・フェルナンデス(KTM)のKTM勢にとって、昨年ミラーがスプリント3位を獲得したサーキット。
ラウル・フェルナンデス(アプリリア)とミゲール・オリベイラ(アプリリア)のトラックハウス・レーシングの二人は、来シーズンのシートもまだ発表されておらず、チーム共に注目が集まる。
ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は今週末でMotoGP100戦目を迎える。アッセンでの怪我で欠場するアレックス・リンス(ヤマハ)に代わり、今大会はWSBKで活躍中のレミー・ガードナー(ヤマハ)が参戦する。
ルカ・マリーニ(ホンダ)とヨハン・ザルコ(ホンダ)の既に来シーズン継続が決まっている二人、ジョアン・ミル(ホンダ)、中上貴晶(ホンダ)と共に、今大会は地元ヒーローのステファン・ブラドル(ホンダ)がワイルドカード参戦するホンダ。今大会は日本メーカーにも更なる期待が膨らむ材料が多い。
Moto2クラスは、前戦、小椋藍(ボスコスクーロ)が今シーズン2勝目を果たし、チームメイトのセルジオ・ガルシア(ボスコスクーロ)に14ポイント差と詰まって迎えるドイツGP。アッセンの決勝では、不運に見舞われた佐々木歩夢(カレックス)だが、去年Moto3で2位、表彰台を獲得しているトラック。今大会には期待したい。
Moto3では、山中琉聖(KTM)、古里太陽(ホンダ)、鈴木竜生(ハスクバーナ)の日本人ライダーと共にホンダ勢の活躍が期待できそうな今週末。
残り3戦となり混戦のMotoEクラスを含め、楽しみなドイツGPは今週金曜日、日本時間午後3時30分(現地時間午前8時30分)からMotoEクラスフリー走行から始まる。
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