波乱のレースをマルケスが制す (MotoGP第13戦サンマリノGP MotoGP 決勝)
2015/09/14
MotoGP第13戦サンマリノGP、MotoGPクラスは、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット‐マルコ・シモンチェリで決勝レースを行ない、マルク・マルケス(ホンダ)が優勝した。
MotoGPクラスの決勝レースはスタート時点から小雨が落ち始め、1周目からマシンの乗り換えが可能となるホワイトフラッグが降られる異例の展開となった。コース上はウエットとなり、スタートからホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)がトップに立ち、マルケス、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)の順で続いたが、6周目にはラップタイムが落ち始め、コース上がウエットとなったことを表していた。
トップグループの3人は6周目を終えたところでピットに入り、ウエット仕様のマシンに乗り換えてコースイン。ピットインのタイミングから、7周目にはアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)、8周目にはブラドリー・スミス(ヤマハ)が一時トップとなる。各選手のマシン乗り換えが終わり、9周目にはマルケスがトップに浮上、僅差の2番手にロレンソが続き、ロッシはロレンソから約4秒遅れとなる。
10周目にロレンソがトップに立ち、ロッシも二人との差を縮め始める。12周目には再びトップ争いはロレンソ、マルケス、ロッシの3人となり、14周目にロッシがマルケスを交わして2番手に浮上する。さらにロッシは16周目にはロレンソを交わしてトップに立つ。
ところが、このころより路面状況が再び変化し、徐々にライン上はドライへと変化していく。トップを争う3人の中で真っ先にこれに反応したのがマルケス。マルケスは18周目にピットに入り、再びドライ仕様のマシンに乗り換える。
19周目の時点でトップはロッシ、1秒8差でロレンソが続き、大きく遅れてペドロサが3番手。マルケスはコースに復帰した時点ではペドロサから約24秒遅れの4番手だった。しかし、路面に合っていたのはドライ仕様。ロレンソも20周目にはピットに入ってマシンを乗り換えるのだが、アウトラップの15コーナーで痛恨の転倒、リタイアに終わってしまった。ロッシはトップをキープするも、マルケスがその差を急激に縮め、次の周にはロッシもピットに入りマシンを乗り換える。これでトップに立ったのはマルケス。2番手にスミス、3番手にロリス・バズ(フォワード-ヤマハ)の順となる。
マルケスはそのままトップをキープしてチェッカーを受け、今シーズン4勝目を記録、2位にスミスが続き、今シーズン初表彰台を獲得、MotoGPベストフィニッシュとなった。残り2周でバズを交わしたスコット・レディング(ホンダ)がMotoGP初表彰台となる3位を獲得。レディングは序盤の6周目にコースアウトした際に転倒、マシン乗り換えに助けられて、表彰台を得た。
4位にバズが入賞し、オープンクラストップに。ロッシは5位でフィニッシュ。連続表彰台記録はストップしたが、ロレンソのリタイアにより、チャンピオンシップのリードを23ポイント差に拡大した。6位にダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)、7位にアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)、8位にドビジオーゾ、9位にペドロサ、10位にアレックス・エスパロガロ(スズキ)が入賞。
カル・クロッチロウ(ホンダ)が11位、ジャック・ミラー(ホンダ)が12位、マイク・デ・ミオ(ドゥカティ)が13位、マーベリック・ビニャーレス(スズキ)が14位、アルバロ・バウティスタ(アプリリア)が15位に入賞した。
16位にステファン・ブラドル(アプリリア)、17位にニッキー・ヘイデン(ホンダ)、18位にエクトル・バルベラ(ドゥカティ)、19位にユージン・ラバティ(ホンダ)、20位にクラウディオ・コルティ(フォワード-ヤマハ)が続き、21位のカレル・アブラハム(ホンダ)までが完走。
ポル・エスパロガロ(ヤマハ)は2周を残してリタイア。ロレンソは転倒ノーポイントに終わり、転倒した際に右手を負傷した疑いがある。ヨニー・エルナンデス(ドゥカティ)転倒リタイア、エルナンデスの転倒に巻き込まれたアレックス・デ・アンジェリス(ART)も転倒リタイア。ワイルドカード参戦のドゥカティのテストライダー、ミケーレ・ピロ(ドゥカティ)はピットスタートを選び、ウエット仕様のマシンでスタートを切ったものの、ピットに戻ってリタイアとなった。
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