MotoGP第17戦タイGP MotoGPクラス3日目、タイ、チャン・インターナショナルサーキットでは、現地時間午前10時40分(日本時間午後12時40分)から10分間、ウォームアップ走行が行われた。気温32度、路面温度44度、湿度63％、部分的に曇ったドライコンディション。ウォームアップ走行1位はファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、2位フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)、3位フランコ・モルビデリ(ヤマハ)。日本人ライダー中上貴晶(ホンダ)は18位だった。

　決勝は現地時間午後3時(日本時間午後5時)から、公式発表延べ179881人の観客が見守る中、26周の戦いが始まった。気温31度、路面温度37度、湿度60％、雲のあるドライコンディション。

　アレックス・マルケス(ドゥカティ)が前後ミディアムタイヤ、ポル・エスパロガロ(ガスガス)が前後ハードタイヤ、それ以外のライダーは全員フロントミディアム、リアをハードタイヤで出走した。

　ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)がポールポジションからホールショットを奪うと、2番手はルカ・マリーニ(ドゥカティ)とアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)が激しく争った。4番手にブラッド・ビンダー(KTM)、5番手アレックス・マルケス(ドゥカティ)、6番手バニャーヤ、7番手マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)、8番手マルク・マルケス(ホンダ)、9番手ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、10番手マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)と続いた。

　4周目に入ると、ビンダーが2番手に浮上し、激しくトップのマルティンに食らいつく。6周目にはバニャーヤが最速ラップ1分31秒066で前を行くアレイシ・エスパロガロ、マリーニ、アレックス・マルケスに追いつこうとしていた。8周目には、バニャーヤはアレイシ・エスパロガロを抜き、5番手に浮上。バニャーヤはその後も最速ラップで10周目にはマリーニも抜いて4番手まで順位を上げる。

　13周目、3番手を走行していたアレックス・マルケスが転倒。マルティン、ビンダー、バニャーヤ、マリーニ、ベゼッキ、アレイシ・エスパロガロ、マルク・マルケス、クアルタラロ、ビニャーレス、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)のトップ10で折り返す。トップ3は3番手バニャーヤからもマルティンが見える距離での走行が続く。

　残り10周、クアルタラロがマルク・マルケスの前に出て7番手に上がる。二人はその後も順位を入れ替え激しい争いをする。残り8周では、ベゼッキがそれまでの激しい戦いでタイヤが厳しくなったマリーニの前に出て4番手に浮上。残り8周、トップのマルティンとビンダーの戦いが激しさを増す。残り5周でビンダーがトップに立つと、バニャーヤもトップ争いに加わり、接戦となる。

残り2周、再びマルティンがビンダーを抜き返し、バニャーヤも隙を突いて一時トップに出るが、最終ラップ、マルティン、ビンダー、バニャーヤ三つ巴のまま、最終コーナートップで回ったマルティンが1位でチェッカー。ビンダーは2位でチェッカーを受けたが、最終ラップ4コーナーでトラックリミットを超えていたため、順位を一つ落とすペナルティーで3位。3位でチェッカーを受けたバニャーヤが2位となった。1位と3位のタイム差は0.253、歴代4番目の僅差のレースだった。日本人ライダー中上は18位完走。

この結果、年間チャンピオンシップポイントは1位バニャーヤ389ポイント、2位マルティン376ポイントと、二人の差は13ポイント差に再び縮まった。3位ベゼッキ310ポイント、4位ビンダー249ポイント、5位アレイシ・エスパロガロ201ポイント。中上は52ポイントで18位。残り3戦がますます見逃せなくなった。


MotoGP 第17戦タイGP MotoGP3日目 決勝結果
1 ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
2 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
3 ブラッド・ビンダー(KTM)
4 マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)
5 アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)
6 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
7 マルク・マルケス(ホンダ)
8 ルカ・マリーニ(ドゥカティ)
9 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
10 ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)
11 フランコ・モルビデリ(ヤマハ)
12 ジョアン・ミル(ホンダ)
13 エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)
14 中上貴晶(ホンダ)
15 ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
16 ジャック・ミラー(KTM)
17 アウグスト・フェルナンデス(ガスガス)
18 ポル・エスパロガロ(ガスガス)
NC マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)
NC アレックス・マルケス(ドゥカティ)
NC ミゲール・オリベイラ(アプリリア)