MotoGP第9戦イギリスGP MotoGP 決勝
2023/08/06
MotoGP第9戦イギリスGP MotoGPクラスの決勝は、イギリスのシルバーストン・サーキットで天候が晴れ、気温18度、路面温度30度というコンディションで行なわれた。
サイティングラップ直前に軽い雨が降り始めたことにより、ピットからグリッドに着くまでに各車ウェットタイヤの皮剥きを行うなど対応に追われることになった。しかし雨はすぐ止み、天気は回復。サーキットに日差しが差し込み、一転して晴天の中でレースが開催された。20周で行なわれた決勝レースは、2番グリッドスタートのジャック・ミラー(KTM)がホールショット。マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)、フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)の順で1コーナーを通過する。直後の2コーナーでホルヘ・マルティン(ドゥカティ)がコースオフをしてしまい、21位までポジションを落としてしまう。スプリントでは不調だったバニャーヤだったが、オープニングラップの16コーナーでベゼッキをパスし2位に浮上。2周目に入っても続いた2位争いだが、ベゼッキの前に出たバニャーヤは高速3連続コーナーの2つ目べケッツでミラーをパスしトップに躍り出る。バニャーヤを逃したくないベゼッキはストウコーナーの飛び込みでミラーを抜き、トップのバニャーヤを追いかける。6周目、オープニングラップで他車との接触の影響でアレックス・マルケス(ドゥカティ)がスローダウン。スプリントのウィナーがここでリタイアとなった。波乱はまだ続く。バニャーヤを射程距離内に捉えていたベゼッキが6周目の15コーナーでまさかの転倒。ハンガーストレートエンドのブレーキングで転倒し、無念のノーポイントとなってしまった。
ライバルのベゼッキの離脱によりバニャーヤの独走になると思われた矢先、猛烈な追い上げを見せるのは2位に浮上してきたアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)。8周目にはバニャーヤとの差を1秒以内に詰め、今季初優勝を目指しひた走る。トップ2の後方では3位のブラッド・ビンダー(KTM)にマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)が迫り、アプリリアのワークス2台が揃って好走。10周目にはビンダーを攻略したビニャーレスが3位に浮上する。残り9周、優勝争いはバニャーヤ、エスパロガロの2台にビニャーレスとビンダーが迫り、トップ集団は4台となる。そんな中雨を知らせるレッドクロスが掲示され、マシンチェンジが可能となった。コースの後半セクションで雨が強まる中、マルク・マルケス(ホンダ)やエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)が転倒。後続のライダーはピットインし、ウェットタイヤを装着したマシンに乗り換える。難しいコンディションの中、予選16番グリッドのミゲール・オリベイラ(アプリリア)が驚異的な走りを披露し、一気に3番手まで浮上。接近戦のままファイナルラップに入ったトップの2台はマゴッツの飛び込みでエスパロガロがバニャーヤをオーバーテイク。残りのコーナーでもトップの座を守り切り、今シーズン初優勝を挙げた。2位にはバニャーヤ、3位にはオリベイラとのバトルを制したビンダーが入っている。日本人ライダーの中上貴晶(ホンダ)はマシンチェンジを敢行し、16位で完走を果たしている。
MotoGP第9戦イギリスGP MotoGPクラス決勝結果
1 アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)
2 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
3 ブラッド・ビンダー(KTM)
4 ミゲール・オリベイラ(アプリリア)
5 マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)
6 ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
7 ルカ・マリーニ(ドゥカティ)
8 ジャック・ミラー(KTM)
9 ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)
10 ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
11 アウグスト・フェルナンデス(ガスガス)
12 ポル・エスパロガロ(ガスガス)
13 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
14 フランコ・モルビデリ(ヤマハ)
15 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
16 中上貴晶(ホンダ)
17 イケル・レクオナ(ホンダ)
NCR エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)
NCR マルク・マルケス(ホンダ)
NCR マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)
NCR アレックス・マルケス(ドゥカティ)
NCR ジョアン・ミル(ホンダ)
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