MotoGP第7戦ドイツGP MotoGP 決勝
2023/06/18
MotoGP第7戦ドイツGP、MotoGPクラスは、ドイツのザクセンリンク・サーキットで天候が晴れ、気温26度、路面温度45度というコンディションで行なわれた。
朝のウォームアップでは決勝で5番グリッドからスタートするマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)が1分20秒999でトップタイム。2位にティソ・スプリントで優勝したホルヘ・マルティン(ドゥカティ)、3位にフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)が続き、ドゥカティ勢のトップ3独占となった。一方、マルク・マルケス(ホンダ)は今週末5度目となる転倒、ターン7でハイサイドを喫し、左親指を骨折してしまった。マルケスには決勝の出場許可は下りていたが、決勝直前にドイツGP決勝レースを棄権することが所属チームであるRepsol Honda Teamから発表された。
30周で行なわれた決勝レースは、ティソ・スプリント同様、ジャック・ミラー(KTM)がホールショットを奪いトップに浮上。しかし12コーナー前の直線でバニャーヤがトップに浮上。さらにスプリント覇者であるマルティンが2台抜きで2位にジャンプアップを果たした。勢いに乗るマルティンは3周目の12コーナーでバニャーヤをオーバーテイクしトップに浮上。スプリント同様に序盤からハイペースで逃げにかかる。
9周目、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)にトラブル発生。マシンから白煙が出てしまいピットにてリタイアとなってしまった。スタートでトップに出たものの、順位を大幅に下げてしまったミラーに対し、チームメイトのブラッド・ビンダー(KTM)は好調。10周目の12コーナーでルカ・マリーニ(ドゥカティ)をパスし、3位に浮上。KTMのビンダーがドゥカティ勢によって形成されたトップ3の一角を崩し、トップの2台を追う。マリーニはヨハン・ザルコ(ドゥカティ)にもパスされ5番手まで後退してしまった。
そのトップの2台、マルティンとバニャーヤはコンマ5秒差のまま周回を重ねていく。その後ろでは3位を走行していたビンダーが19周目の8コーナーで単独で転倒。これによりザルコが3位、ベゼッキ、マリーニと続き、苦手としているサーキットでドゥカティがトップ5を独占する。そして残り10周の12コーナーでバニャーヤがマルティンの前に出る。しかしマルティンは次の周で再びバニャーヤを抜き返しトップの座を奪い返す。
ポイントランキング1位と2位による優勝争いは、接近戦のまま最終盤へ。ファイナルラップに入る直前の13コーナーの立ち上がりでバニャーヤのフロントとマルティンのリアタイヤがわずかに接触。これにより2台のギャップが拡がってしまうも、バニャーヤが最終コーナーで追いつき、クロスラインを狙う。しかしわずかにマルティンが先行しトップチェッカーを受けた。マルティンは2021年スティリアGP以来の優勝を果たし、スプリントと合わせてドイツGPの完全制圧、そしてチャンピオンシップ争いでもバニャーヤに対して16ポイント差まで詰めた。2位にはバニャーヤ、3位にザルコが入り、Prima Pramac Racingの2台が揃って表彰台を獲得している。2008年にケーシー・ストーナーが挙げた1勝のみの相性の悪いサーキットで、ドゥカティはトップ5を独占し、圧倒的な強さをみせつけた。
ホンダ勢唯一の参戦となった中上貴晶(ホンダ)はしっかりマシンをゴールに運び、14位でフィニッシュ。苦戦が続くホンダとチームにポイントを持ち帰っている。
MotoGP第7戦ドイツGP MotoGPクラス 決勝結果
1 ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
2 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
3 ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)
4 マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)
5 ルカ・マリーニ(ドゥカティ)
6 ジャック・ミラー(KTM)
7 アレックス・マルケス(ドゥカティ)
8 エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)
9 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
10 ミゲール・オリベイラ(アプリリア)
11 アウグスト・フェルナンデス(ガスガス)
12 フランコ・モルビデリ(ヤマハ)
13 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
14 中上貴晶(ホンダ)
15 ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
16 アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)
17 ジョナス・フォルガー(ガスガス)
NCR ブラッド・ビンダー(KTM)12 Laps
NCR マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)22 Laps
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