MotoGP第6戦イタリアGPプレビュー
2023/06/06
MotoGP第6戦イタリアGPが今週末、イタリア・フィレンツェ北に位置するムジェロ・サーキットで行なわれる。イタリアGPの舞台であるムジェロ・サーキットは全長5.25km、右コーナーが9、左コーナーが6、1141mのロングストレートが特徴のサーキットだ。
怒涛の3連戦の初戦であるイタリアGPは、現在チャンピオンシップをリードしているドゥカティ、そして熾烈なチャンピオン争いを繰り広げているフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)とマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)の地元でもある。また、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)の復活やアメリカズGPで初のポディウムフィニッシュを果たしたルカ・マリーニ(ドゥカティ)、ワイルドカード参戦のミケーレ・ピロ(ドゥカティ)など地元勢の活躍に注目が集まりそうだ。
ドゥカティ同様地元凱旋となるアプリリアもここイタリアでワイルドカードを申請しており、ロレンツォ・サバドーリが参戦。ミゲール・オリベイラとラウル・フェルナンデスが戦線離脱中である中、データ収集だけでなく、レースの結果やパフォーマンスなどサバドーリに求められるものが多くなる週末となるだろう。
KTMはブラッド・ビンダーが現在ランキング3位につけており、トップのバニャーヤと僅か13ポイント差。目下チャンピオン争いを繰り広げているライバルのドゥカティを地元で勢いに乗せるわけにはいかないビンダーとKTM。彼らにとって重要な一戦となる。GASGAS Factory Racing Tech 3は今回もポル・エスパロガロの代役としてジョナス・フォルガーが参戦。チームメイトでルーキーのアウグスト フェルナンデスが前戦フランスGPで4位という好成績を残しており、チームの士気は高まっている。エスパロガロも復帰は近いと噂されており、こちらも注目したいチームのひとつだ。
マルク・マルケス(ホンダ)が復帰し、フランスGPのティソ・スプリントでは表彰台を獲得したものの、全体的な底上げができていないホンダ勢。しかし第6戦イタリアGPの舞台であるムジェロ・サーキットに期待したくなるのが中上貴晶だ。中上にとってムジェロは、2019年にトップ5に食い込んだ得意のサーキット。今季も第4戦スペインGPでシングルフィニッシュを果たしており、苦戦が続く中でも得意としているサーキットでは結果を残しているだけに上位でのフィニッシュに期待がかかる。
Moto2クラスは、ランキングトップのトニー・アルボリーノ(カレックス)がペドロ・アコスタ(カレックス)に25ポイント差をつけて地元に凱旋。アロンソ・ロペス(ボスコスクーロ)、フィリップ・サラッチ(カレックス)を含めたチャンピオン争いにも注目だ。昨年のイタリアGPで3位表彰台に登った日本人ライダー小椋藍(カレックス)にも期待したい。
Moto3クラスは、ダニエル・オルガド(KTM)が2位のイバン・オルトラ(KTM)に21ポイント差をつけてチャンピオンシップのトップに立っている。前戦フランスGPで2位表彰台を獲得した佐々木歩夢(ハスクバーナ)がランキング6位で日本人ライダー最上位となっている。鈴木竜生(ホンダ)が続き7位、山中琉聖(ガスガス)が12位、鳥羽海渡(ホンダ)が13位。古里太陽(ホンダ)は未だポイントを獲得できていないが、フランスではラストラップに転倒があったものの、ポイント圏内で走行。あと一歩だっただけに今大会の活躍が楽しみである。
また、2004年の125ccクラスチャンピオンであり、連続参戦記録を持つアンドレア・ドビツィオーソの殿堂入りを祝うレジェンドセレモニーが木曜日のプレスカンファレンスルームで開催される予定だ。
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