SBK(スーパーバイク世界選手権)第12戦(最終戦)オーストラリア 3日目
2022/11/20
SBK(スーパーバイク世界選手権)第12戦(最終戦)オーストラリアラウンドは、オーストラリアのフィリップアイランドサーキットでスーパーポールレース、レース2が開催された。
日曜日も朝から不安定な天候となり、SBKのウォームアップセッションはドライで行なわれたものの、SSPのウォームアップセッションはスタート直後に雨が振り出し、ウエットに。
雨の影響はSBKのスーパーポールレースにも影響を及ぼし、グリッドに向かうサイティングラップへのスタートがディレイ。グリッドに着いた段階では路面はウエットだが、雨は降っておらず、青空が見え始め、タイヤ選択が難しいレースとなった。
ポールポジションからスタートするアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)は前後スリックタイヤを選択。2番グリッドのジョナサン・レイ(カワサキ)、3番グリッドのアレックス・ロウズ(カワサキ)、4番グリッドのトプラック・ラズガットリオグル(ヤマハ)はインターミディエイトタイヤを選択する。
気温15度、路面温度26度、一部路面が乾き始めるものの、ウエットパッチの多数残る中、スーパーポールレースは10周でスタート。
序盤はロウズ、ラズガットリオグル、レイの3人が抜け出し、トップ集団を形成。スリックを履いたバウティスタはぬれた路面に苦戦し、1周目を16番手で終える。
トップ争いの3人はレース中盤まで順位を入れ替えながら、後続を大きく引き離して接戦を展開。しかし、中盤になると路面コンディションが回復し、バウティスタが周回ごとにポジションを挽回していく。バウティスタは4周目にトップ10圏内に入ると、ファステストラップを記録しながら順位を上げ、8周目にトップを争うラズガットリオグルとレイの背後に迫ると、二人を相次いで交わしてトップに浮上。最終的に3秒285の差をつけて優勝した。
2位にラズガットリオグル、3位にレイが入賞。ロウズは中盤以降トップ争いから遅れ、4位でゴール。5位にアンドレア・ロカテッリ(ヤマハ)が続き、スタート直前にスリックタイヤに履き替えて追い上げたスコット・レディング(BMW)が6位に入賞。
7位にギャレット・ガーロフ(ヤマハ)、8位にチャビ・ビエルへ(ホンダ)、9位にチャビ・フォレス(ドゥカティ)、10位にロリス・バズ(BMW)が入賞した。
野左根 航汰(ヤマハ)は17位でゴール。長島 哲太(ホンダ)は1周目を6位で通過したものの、その後後退。19位でチェッカーを受けた。
レース2はスタート直前に第1セクターと第3セクターで雨が落ちて来たものの、気温15度、路面温度27度のドライコンディションの下、22周でスタート。
スタート直後の2コーナーでビエルへ、ガーロフがコースオフし、グラベル上で転倒。ビエルへは再スタートできたものの、ガーロフはリタイアとなる。
ポールポジションからバウティスタがトップに立つが、1周目の4コーナーでレイがトップに浮上。レディングが2番手で1周目のコントロールラインを通過する。
レイは5周目にはレディングにコンマ5秒ほどのリードを取り、レディングは5周目にバウティスタに交わされて後退。5周目以降はレイ、バウティスタ、ラズガットリオグル、ロウズの4人がトップ集団を形成し、5番手以下を引き離して行く。
7周目のストレートでバウティスタがレイを交わしてトップに浮上。バウティスタ、レイ、ラズガットリオグルの3人がトップを争い、ロウズはやや離れた4番手で周回を重ねる。
中盤すぎの10周目あたりから、レイがバウティスタをプッシュ。バウティスタもプッシュし、13周目にはレイに対するリードをコンマ5秒ほどに広げる。このころにはラズガットリオグルがトップ争いの二人から遅れ始め、4番手のロウズが3番手のラズガットリオグルに接近する。
2番手のレイはバウティスタとの差を縮めると、14周目の4コーナーでは再びバウティスタの背後に迫る。ところがユージン・ラバティ(BMW)とフォレスが17周目の1コーナーで転倒、これにより、トップの二人が残り4周となる18周目に差し掛かかろうとするころ、赤旗が掲示されてしまう。この時点でレース距離の2/3をクリアしており、レースはここで成立。バウティスタが優勝、レイは勝負をかけることなく、2位入賞となった。
バウティスタは7周目にレース中のベストラップを記録し、今シーズンのベストラップアワードを獲得。レイはランキング3位でシーズンを終えた。
3番手争いは、15周目のホームストレートエンドでロウズがラズガットリオグルを交わして3番手に上がり、そのまま3位に入賞。ラズガットリオグルは僅差の4位となり、チャンピオンのバウティスタとは72ポイント差のランキング2位でシーズンを終了。
5位にロカテッリ、6位にレディングが入賞。マイケル・リナルディ(ドゥカティ)が7位、フィリップ・エッテル(ドゥカティ)が8位に入賞した。
9位に長島が入賞。12番グリッドからスタートした長島は序盤に17番手付近まで後退しながら、中盤以降、前を行くライダーを次々に交わして9位まで挽回。10位にロリス・バズ(BMW)が続いた。
野左根はスタート直後はポイント圏内に進出したものの、その後後退。16位で最終戦を終え、SBK2年目のシーズンをランキング20位で終了した。
SSP(スーパースポーツ世界選手権)のレース2は気温16度、路面温度31度のドライコンディションの下、18周で争われ、ドミニク・エガター(ヤマハ)が優勝した。
序盤からエガター、フェデリコ・カリカスロ(ドゥカティ)、ロレンツォ・バルダッサーリ(ヤマハ)の3人がトップ争いを展開。エガターは8周目にトップに浮上すると、後方でカリカスロとバルダッサーリが接戦の2番手争いを展開したことで、9周目に約1秒のリードを取ると、周回ごとにその差を広げ、終盤の17周目には約2秒までリードを拡大。そのままトップでチェッカーを受け、今シーズン16勝目を記録し、チャンピオン獲得のシーズンを締めくくった。
2番手争いは10周目以降、カリカスロが2番手をキープし、バルダッサーリを引き離してゴール。バルダッサーリが3位に入賞した。
SBK第12戦オーストラリア SBK スーパーポールレース リザルト
1 アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)
2 トプラック・ラズガットリオグル(ヤマハ)
3 ジョナサン・レイ(カワサキ)
4 アレックス・ロウズ(カワサキ)
5 アンドレア・ロカテッリ(ヤマハ)
6 スコット・レディング(BMW)
7 ギャレット・ガーロフ(ヤマハ)
8 チャビ・ビエルへ(ホンダ)
9 チャビ・フォレス(ドゥカティ)
10 ロリス・バズ(BMW)
11 ルーカス・マヒアス(カワサキ)
12 ハフィス・シャリン(ホンダ)
13 アクセル・バッサーニ(ドゥカティ)
14 レアンドロ・メルカド(ホンダ)
15 ユージン・ラバティ(BMW)
16 フィリップ・エッテル(ドゥカティ)
17 野左根 航汰(ヤマハ)
18 カイル・スミス(カワサキ)
19 長島 哲太(ホンダ)
20 オリバー・クーニッヒ(カワサキ)
21 マイケル・ファン・デル・マーク(BMW)
22 マイケル・リナルディ(ドゥカティ)
SBK第12戦オーストラリア SBK決勝レース2 リザルト
1 アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)
2 ジョナサン・レイ(カワサキ)
3 アレックス・ロウズ(カワサキ)
4 トプラック・ラズガットリオグル(ヤマハ)
5 アンドレア・ロカテッリ(ヤマハ)
6 スコット・レディング(BMW)
7 マイケル・リナルディ(ドゥカティ)
8 フィリップ・エッテル(ドゥカティ)
9 長島 哲太(ホンダ)
10 ロリス・バズ(BMW)
11 アクセル・バッサーニ(ドゥカティ)
12 マイケル・ファン・デル・マーク(BMW)
13 ルーカス・マヒアス(カワサキ)
14 オリバー・クーニッヒ(カワサキ)
15 レアンドロ・メルカド(ホンダ)
16 野左根 航汰(ヤマハ)
17 ハフィス・シャリン(ホンダ)
18 カイル・スミス(カワサキ)
R ユージン・ラバティ(BMW)
R チャビ・フォレス(ドゥカティ)
R チャビ・ビエルへ(ホンダ)
R ギャレット・ガーロフ(ヤマハ)
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