全日本RR第6戦岡山 試合巧者の小山知良が若手をかわして今季2勝目をマーク
2019/09/01
左から2位の國峰啄磨、優勝した小山知良、3位の長尾健吾
全日本ロードレース第6戦岡山のST600クラスは小山知良(日本郵便 HondaDream TP)が優勝した。
ウエット宣言が出されて始まったST600決勝。直前まで降っていた雨はほとんど上がったものの、コース上はフルウエット状態。オープニングラップを制したのは2列目4番手グリッドからスタートした長尾健吾(NCXXRACING&善光会 TEAMけんけん)。國峰啄磨(日本郵便 HondaDream TP)、小山、奥田教介(Team MF & Kawasaki)と続く。
2周目には長尾と國峰のトップ争い、小山と奥田の表彰台争いの二手に分かれる。
6周目。國峰が長尾を捕らえてトップ浮上。
10周目に小山が奥田をかわして3番手浮上。小山は12周目に長尾をも捕らえて2番手に上がり、日本郵便 HondaDream TPがワンツー走行を開始する。
15周目に突入したストレートで小山がトップ浮上。國峰は最後まで追いすがったものの小山はすきを見せることなく、そのまま今季2勝目をマーク。ランキングトップに浮上した。
優勝・小山知良(日本郵便 HondaDream TP)
「FP1(金曜日のスポーツ走行1本目)と同じようなコンディションで、雨雲レーダーを見るともう雨は降ってこないと予測しました。FP1のときも調子がよかったから、最低限外さないだろうそのときのセッティングにすべて戻して臨みました。序盤は若手が元気がよかったけど、自分のストロングポイントをうまく考え、各コーナーでトライして勝負をうかがいました。そしてそれが確実になったラスト5ラップでスパートをかけました。トップが長尾選手だったら難しくなるなと思ったけど、前々にパスできたし、(國峰)啄磨とは同じバイクだから勝負所が分かっていて、最後は抜けるという自信がありました。去年はチャンピオンシップのことを考えて考えてレースをしたけど、それでもタイトルは取れませんでした。だから今年はセカンドコレクターとして頑張ります!」
2位・國峰啄磨(日本郵便 HondaDream TP)
「雨になり、筑波でのトラウマがあったから、レース前はすごく心配でした。とにかく筑波の二の舞は嫌だったので、雨でのセットアップは詰まっていなかったけど、これで行くしかないんだって気持ちを持ち直しました。スタートは決まり、バックストレートまでトップについて行けたから、走れるんだと自信を持ってペースを上げました。後半セクションに分があって、このままペースを刻めば勝てるかなとプッシュを続けましたが……。いつかこの壁を越えないと世界には行けないと思うから、今年中に越えたいです」
3位・長尾健吾(NCXXRACING&善光会 TEAMけんけん)
「昨日の予選はドライで、思ったよりもクリアラップも取れず、ドライでのレースになったら厳しいなと思っていました。予選2本目で転んだときに癖になっている肩を脱臼してしまい、雨の方が負担が少ないので、その意味でもいい流れがありました。サイティングラップでリアタイヤの食いつきが悪かったのですが、そんなときに限ってスタートが決まり、行くしかない、とスイッチを入れ替えました。後半セクションが厳しく、どう詰めようと思っていたら小山選手に抜かれ、最後は前の二人が交錯するときのチャンスをねらいましたが、無理せずしっかり表彰台を取ることに切り替えました」
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