MotoGP第6戦イタリアGP、MotoGPクラスは、イタリアのムジェロサーキットで2日目の予選を行ない、マルク・マルケス（ホンダ）が1分45秒519でポールポジションを獲得した。

　MotoGPクラスの3回のフリー走行でトップに立ったのはダニロ・ペトルッチ（ドゥカティ）。ペトルッチは午前中のFP3でオールタイムラップレコードとなる1分46秒056を記録し、フリー走行総合トップでQ2に進出。総合11番手以下のライダーによって争われるQ1で上位につけたアンドレア・ドビジオーゾ（ドゥカティ）とミケーレ・ピロ（ドゥカティ）の二人を加えた12名のライダーによって、Q2は気温26度、路面温度47度のドライコンディションで争われた。

　Q2でまずトップに立ったのはマルケス。マルケスは開始4分すぎに1分46秒291を記録する。しかし、ファビオ・クアルタラーロ（ヤマハ）が1分45秒992を記録して逆転。クアルタラーロは続く周回で1分45秒845とファステストを更新してトップをキープして1回目のアタックを終える。

　マルケスは2回目は前後ニュータイヤでコースイン。タイミングを図りながら、ドビジオーゾの背後でアタックラップを行ない、ラストアタックで1分45秒519をたたき出し、2戦連続、今シーズン4回目のポールポジションを獲得した。

｢難しい予選だった。速く走るための方法を見つけることは困難だった。2セット目のタイヤでのアタックは、ボクたちの戦略を使うときだった。ドビジオーゾとの間隔をうまく計って走行した。ヤマハ勢が好調なので、明日のレースに向けて準備をしなければならない」とマルケス。

　クアルタラーロはラストアタックで自己ベストを更新する1分45秒733を記録したが、マルケスに0.214秒及ばず2番手。ルーキートップ、今シーズン2度目のフロントロウを獲得した。

｢信じられない予選だった。フロントロウが重要となるコースがいくつかあるが、ムジェロはその一つ。マルクの次で、フロントロウを獲得できたことがとてもうれしい｣とクアルタラーロ。

　ペトルッチは2回目のアタックで1分45秒881を記録して3番手、今シーズン2回目、2戦連続となるフロントロウを獲得した。

｢午前中のFP3のラップタイムはよかったが、路面温度はやや低く、コンディションはよかった。Q2では目標を達成したが、問題は他の二人がもっと速かったこと。体調が万全ではないので、明日のレースは厳しい戦いとなるだろう。でも、トライして表彰台をめざすよ｣とペトルッチ。

　4番手に1分45秒959でフランコ・モルビデリ（ヤマハ）、5番手に1分46秒029でジャック・ミラー（ドゥカティ）、6番手に1分46秒079でカル・クロッチロウ（ホンダ）7番手に1分46秒181でマーベリック・ビニャーレス（ヤマハ）の順で続き、初日総合トップのフランチェスコ・バニャーヤ（ドゥカティ）はFP3では10番手に止まり、総合10番手でQ2に進出。1分46秒260を記録し、MotoGPクラスベストグリッドとなる8番手を獲得した。Q1トップでQ2に進出したドビジオーゾは2回のコースイン共、フロントにユーズドを履いて臨み、ラストアタックで1分46秒293を記録して9番手。FP3では昨年のイタリアGPで記録したトップスピード記録（356.5km/h）を更新する356.7km/hの最高速を記録した。

　中上 貴晶（ホンダ）はFP3で4番手につけ、フリー走行総合4番手でQ2に進出。Q2では1分46秒387と自己ベストを記録して10番手となった。ポル・エスパルガロ（KTM）が1分46秒433で11番手、Q1からQ2に進出したピロは1分46秒638で12番手。

　以下、Q1のタイム順にアレックス・リンス（スズキ）が1分46秒539で13番手、ティト・ラバット（ドゥカティ）が1分46秒678で14番手、アレイシ・エスパルガロ（アプリリア）が1分46秒899で15番手。　16番手に1分47秒028でカレル・アブラハム（ドゥカティ）が続き、昨年のイタリアGPのウイナー、ホルヘ・ロレンソ（ホンダ）はフリー走行総合12番手でQ1に出走したが、1分47秒135でQ1セッション7番手に止まり、17番手から決勝に臨む。

　初日から苦戦していたムジェロマイスターのバレンティーノ・ロッシ（ヤマハ）は、1分47秒184で18番手と今シーズンワーストグリッド。19番手に1分47秒394でヨハン・ザルコ（KTM）が続いたが、ザルコはQ1のラストアタック中、12コーナーで転倒を喫してしまった。20番手に1分47秒519でジョアン・ミル（スズキ）、21番手に1分48秒222でハフィス・シャリン（KTM）、22番手に1分48秒235でミゲール・オリベイラ（KTM）の順で続き、アンドレア・イアンノーネ（アプリリア）は1分48秒303で23番手に終わった。