SBK第7戦イタリアのレース1はトム・サイクス(カワサキ)が優勝した。
広がっていた夏雲がどんどん薄くなり、青空に恵まれたミサノサーキット。気温28度、路面温度47度に上昇。好スタートを切ってホールショットを奪ったのは2番手グリッドスタートのジョナサン・レイ(カワサキ)。2列目から飛び出したマイケル・ファン・デル・マーク(ヤマハ)が2番手につけ、ポールシッターのサイクスはチャズ・デイビス(ドゥカティ)との3番手争いに負けて4番手に後退。その背後にマルコ・メランドリ(ドゥカティ)がつける。
2周目に入ると同時にファン・デル・マークがトップ浮上。レイ、デイビスと3台が接近戦を開始。その後方ではサイクスを捕らえたメランドリがファステストラップをたたき出しながら猛然とトップ3台を追い始める。同時にデイビスがレイを捕らえて2番手浮上。その間にファン・デル・マークが逃げを打つ。
4周目。ファン・デル・マークもファステストラップをたたき出すが逃げることはできず、デイビス、レイ、メランドリの4台でのトップ集団に。それをサイクスが単身5番手で追いかける展開。
レース中盤。ファン・デル・マークが少しずつ後続を引き離しにかかった。10周を終了した時点でその差は約1秒。それを見たレイはデイビスから2番手を奪回し、ファン・デル・マークを追う。
レース終盤。レイがファン・デル・マークとの差を詰め始める。
ラスト7周。ファン・デル・マークが転倒。
これで難なく首位奪回に成功したレイ。デイビスも勢いづいて果敢にレイにトップ争いを挑む。メランドリも二人の背後につけた。
残り3周の1コーナーでデイビスがレイと捕らえた。接触しそうになり一瞬アクセルを緩めたレイ。メランドリも前に出る。これでデイビス、メランドリ、レイのオーダーに。レイは最終コーナーでメランドリをパス。その間にデイビスが逃げる。
ラストラップ。4コーナーでメランドリが転倒。
三つのコーナーを残すのみとなったトップ争い。デイビスが転倒。避けきれずにレイがデイビスに突っ込んで転倒。ファン・デル・マークの転倒で4位、メランドリの転倒で3位に浮上していたサイクスが転がる2台の横を駆け抜け、大どんでん返しのポールtoウイン。レイはマシンを起こしてコース復帰し3位でチェッカー。デイビスは再スタートできずにリタイア。レイはクールダウンラップでコースサイドのデイビスの元に駆け寄り、無事を確認していた。デイビスはメディカルセンターに運ばれて行った。