MotoGP第4戦カタールGPプレビュー
2025/04/08
MotoGP第4戦カタールGPが今週末、カタール、首都ドーハ近郊の砂漠に位置するルサイル・インターナショナル・サーキットで開催される。全長距離5.38km、最大ストレート1068m、右コーナー10、左コーナー6。2004年、約1000人にも及ぶ労働者が昼夜問わず献身的な建設作業を行い僅か1年で完成させたサーキット。
MotoGPクラスは、前戦、兄マルク・マルケス(ドゥカティ)を上回り、自身初のMotoGPクラス、ポイントリーダーとなったアレックス・マルケス(ドゥカティ)。兄マルケスがこのサーキットで優勝したのは2014年まで遡る。アメリカGP決勝で2025年の初勝利を挙げたフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)。今大会では、テストでの怪我のため3戦欠場した前年度チャンピオンのホルヘ・マルティン(ドゥカティ)が遂に、木曜日のメディカルチェックを通過したら、この3人のトップ争いに参入を果たすかもしれない。
現在55ポイント獲得し、ポイントランキング4番手のフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)。11ポイント差で5番手のファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)は2023年このサーキットで優勝している。ルーキーながらポイントランキング現在6番手という快進撃を見せる小椋藍(アプリリア)にとっては、アジアタレントカップの頃から経験を積んだサーキット。
前戦決勝では12位4ポイント獲得を果たした小椋のチームメイト、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)も今大会ではトップ10入りを目指す。アメリカGPでは13番グリッドから決勝6位まで順位を上げたマルコ・ベゼッキ(アプリリア)。ポイントでは現在25点で1点ベゼッキを上回り7番手のヨハン・ザルコ(ホンダ)は2017年、プレミアクラスデビュー戦、このサーキットで先頭を走った。前戦スプリント決勝、共に8位でホンダ勢トップの結果を残したルカ・マリーニ(ホンダ)。アメリカではスプリント決勝共に転倒に終わったジョアン・ミル(ホンダ)も速さは見られるようになっている。ルーキー、ソムキャット・チャントラ(ホンダ)には引き続き経験を重ねてもらい、ホンダ勢の復興を願いたい。
混乱のアメリカGP決勝では、5位11ポイントを獲得したジャック・ミラー(ヤマハ)。チームメイトのミゲール・オリベイラ(ヤマハ)は、今大会もケガのため欠場、アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ)が代役出場する。前戦決勝トップ10入りを果たしたファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、チームメイトのアレックス・リンス(ヤマハ)と共に、ヤマハ勢にも打倒ドゥカティ候補に名乗りを挙げてもらいたい。
前戦の決勝混乱で、タイヤアドバンテージを活かせなかったものの7位に入ったエネア・バスティアニーニ(KTM)は2022年ここで優勝している。チームメイトのマーベリック・ビニャーレス(KTM)は2017年のMotoGPデビューイヤーと2021年にヤマハで優勝したサーキット。ブラッド・ビンダー(KTM)はここルサイルで2度の2位表彰台を獲得している。昨年、ルーキーにしてここルサイルで初のナイトレース決勝9位を獲得したペドロ・アコスタ(KTM)。前戦決勝では、転倒直前トップ争いに迫るタイムを記録していたルーキーのフェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)。
Moto2クラスでは、アメリカGP完全勝利を挙げ、ポイントリーダーとなったジェイク・ディクソン(ボスコスクロ)。ディクソンと仲良しの佐々木歩夢(カレックス)、Moto2ルーキー國井勇輝(カレックス)にも期待したい。
Moto3クラスは前戦、不運に見舞われた山中琉聖(KTM)、アメリカGPは9位7ポイント獲得を果たした古里太陽(ホンダ)に注目したい。
MotoGP第4戦カタールGPは、今週末金曜日、日本時間午後8時(現地時間午後2時)にMoto3フリー走行1で走行が始まる。
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