MotoGP第19戦マレーシアGPプレビュー
2024/10/30
MotoGP第19戦マレーシアGPが今週末、マレーシア、クアラルンプール郊外に位置するペトロナス・セパン・インターナショナル・サーキットで開催される。全長5.54km、最大ストレート920m、右コーナー10、左コーナー5。
MotoGPクラスは、遂にチャンピオン争いが計算上でもホルヘ・マルティン(ドゥカティ)とフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)の二人に絞られ、前戦タイGPでは雨の中初めて勝利したディフェンディングチャンピオンのバニャーヤが436ポイント、マルティンの453ポイントに16ポイント差となり、再び差を縮めた。
タイGP決勝では転倒したものの、スプリントでは4位に入り、後半戦、速さ強さを随所に見せるマルク・マルケス(ドゥカティ)。昨年ここで決勝優勝しているエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)。実力のある二人がチャンピオン争いにどう絡むのか。
タイGP決勝では3位表彰台を獲得、ルーキーシーズンの今年、目を見張る活躍のペドロ・アコスタ(KTM)。ブリーラムでは、アコスタと終盤激しい3位争いを繰り広げたジャック・ミラー(KTM)。同じく3位を争ったブラッド・ビンダー(KTM)。今季でMotoGPフル参戦が一旦終わるアウグスト・フェルナンデス(KTM)を含めたKTM勢は、打倒ドゥカティの筆頭として注目したい。
来季スタートに間に合うよう、今大会から肩の手術のため欠場するファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)の代役には、今年WSBK参戦していたアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)が5年ぶりにMotoGPに出場するVR46チーム。マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)も前戦予選では4番手、後半戦に入り、転倒はあるものの、速さを取り戻している様子。同じく後半、復調中のフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)。前戦は10位トップ10入りを果たしたアレックス・マルケス(ドゥカティ)。
前戦決勝は7位マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)、9位アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)が入り、雨の中でのベテランの強さを示したアプリリアワークス勢。トラックハウス・レーシングでマシンの試行錯誤に尽力するラウル・フェルナンデス(アプリリア)、引き続きミゲール・オリベイラ(アプリリア)の代役で走るロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)と共に、セパンはアプリリア勢の速さが活かせるサーキットかもしれない。
タイGP決勝では序盤3番手走行も見せた後、不運に見舞われたものの、上位争いが出来る力を取り戻してきたファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)。チームメイトのアレックス・リンス(ヤマハ)と共に、日本人としてはヤマハの活躍を切に願う。タイGPではヨハン・ザルコ(ホンダ)が決勝8位、ルカ・マリーニ(ホンダ)12位、中上貴晶(ホンダ)13位、ジョアン・ミル(ホンダ)15位と、4台がポイント獲得を果たしたホンダ勢。新パーツ導入など、明るい材料を活かし、更なる結果に結びつけてもらいたい。
Moto2クラスでは、チャンピオンとなった小椋藍(ボスコスクーロ)は、来期のMotoGPステップアップへ向けて、改めて1戦1戦に集中したいところ。タイGPでは13位3ポイント獲得を果たした佐々木歩夢(カレックス)にも、上位結果を期待したい。
Moto3クラスでは、タイGP、巻き込まれた事故で悔しい結果となった古里太陽(ホンダ)、ベテラン鈴木竜生(ハスクバーナ)、ポイントランキング10番手に着けている山中琉聖(KTM)、3人の日本人ライダーを応援したい。合わせて好調のホンダ勢の動向も気になるところ。
いよいよ残り2戦となったMotoGP第19戦マレーシアGP、走行は今週金曜日、日本時間午前10時(現地時間午前9時)からMoto3フリー走行で始まる。
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