MotoGP第12戦アラゴンGP MotoGPクラス2日目、スプリントが土曜日、スペイン、モーターランド・アラゴンで開催された。日本時間午後10時(現地時間午後3時)から11周で争われたスプリントは、気温31度、路面温度49度、湿度40％、部分的に雲のあるドライコンディション。全員タイヤは前ミディアム後ソフトだった。

　ポールポジションのマルク・マルケス(ドゥカティ)と2番手ペドロ・アコスタ(KTM)の予選での0.840秒というタイム差は、2011年のバレンシアGP予選で1番手ケーシー・ストーナー(ホンダ)と2番手ダニロ・ペドロサ(KTM)との差が1.014秒あった時以来の大差だった。その大差を付けてポールポジションを獲得したマルク・マルケスは、好スタートでホールショットを奪う。続いて、ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)が2番手に着け、アコスタ、アレックス・マルケス(ドゥカティ)、ミゲール・オリベイラ(アプリリア)、スタートでスリップし遅れたフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)、マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)、ヨハン・ザルコ(ホンダ)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)のトップ10で始まった。

　スタート直後の後方では、アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)とファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)の接触があり、エスパロガロが転倒、リタイア。1周目は、ヨハン・ザルコ(ホンダ)とフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)もそれぞれ単独で転倒。二人は一度ピットに戻り再スタートするが、リタイアで終わった。

　2周目には、マルク・マルケスとマルティンの差は0.940まで広がり、マルク・マルケスは独走状態に入る。2番手マルティンと3番手アコスタも0.835、3番手アコスタと4番手アレックス・マルケスは2.336と1周目から大きく差が開いた。

　その後もトップ3は単独走行が続く。1周目にはオリベイラ、2周目にアレックス・マルケスを捉えて4番手まで上がったバニャーヤだったが、4周目に入り、アレックス・マルケスとオリベイラに再び先を許す。その後もバニャーヤのタイムは伸びず、6周目にはビンダーがバニャーヤの前に出て、後方17番グリッドから追い上げて来たファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)と7番手争いとなる。

　8周目には、終盤に強いバスティアニーニがこの二人を捉え、7番手に浮上。前方では、マルク・マルケス、マルティン、アコスタ、アレックス・マルケス、オリベイラ、ビンダーの差は詰まることなく、マルク・マルケスがトップでチェッカー。スプリント初優勝を決めた。2位マルティン、3位アコスタ、4位アレックス・マルケス、5位オリベイラ、6位ビンダー。

　ビンダーに0.147秒まで迫ったバスティアニーニが7位。最終11周目中盤では、クアルタラロがバニャーヤを抜き8位浮上、更にラウル・フェルナンデスと10番手を争っていたベゼッキもバニャーヤに追いつき、バニャーヤを捉えようと前に出るが、バニャーヤが逃げ切って9位。0.150秒差でベゼッキが10位。中上貴晶(ホンダ)は14位完走した。

　これにより、チャンピオンシップポイントが、1番手マルティン279、2番手バニャーヤ276、3番手バスティアニーニ217、4番手マルク・マルケス204と上位4人の差は縮まり、マルティンとバニャーヤの順位は交代した。明日、日本時間午後9時(現地時間午後2時)から23周で争われる決勝では、どんなレースが見られるのか。現役ライダーとして残り9戦となった中上の走りも、じっくり観ておきたい。


MotoGP 第12戦アラゴンGP MotoGPクラス3日目 スプリント結果
1 マルク・マルケス(ドゥカティ)
2 ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
3 ペドロ・アコスタ(KTM)
4 アレックス・マルケス(ドゥカティ)
5 ミゲール・オリベイラ(アプリリア)
6 ブラッド・ビンダー(KTM)
7 エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)
8 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
9 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
10 マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)
11 ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
12 アウグスト・フェルナンデス(KTM)
13 ジャック・ミラー(KTM)
14 中上貴晶(ホンダ)
15 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
16 ルカ・マリーニ(ホンダ)
17 アレックス・リンス(ヤマハ)
18 ジョアン・ミル(ホンダ)
19 マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)
RT フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)
RT ヨハン・ザルコ(ホンダ)
RT アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)
RT ラウル・フェルナンデス(アプリリア)