MotoGP第7戦イタリアGPプレビュー
2024/05/29
MotoGP第7戦イタリアGPが今週末、イタリア、北部トスカーナ地方、フィレンツェから北東へ30kmにあるムジェロ・サーキットで開催される。全長距離5.25km、最大ストレート1141m、右コーナー9、左コーナー6。
インドGPが2025年へ延期され、その日程で洪水によって延期されていたカゼフスタンGPが第14戦として2024年9月20日から開催されることになり、全20戦となった2024年シーズン。
MotoGPクラスは、前戦カタルニアGPでスプリント優勝、決勝2位を獲得し、現在ポイントリーダーのホルヘ・マルティン(ドゥカティ)は総合156ポイントで、2番手フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)との差は39。ムジェロは2年連続ディフェンディングチャンピオンのバニャーヤにとって地元でもあり、過去2戦も優勝しているサーキット。二人の差はここでどう展開するのか。
前戦は予選14番手からスプリント2位、決勝3位とすっかり復調の兆しのマルク・マルケス(ドゥカティ)は、ポイントランキングも114ポイントで3番手まで順位を上げてきた。対してランキング現在4番手、94ポイントのエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)は前戦、ペナルティーを無視し最終結果に32秒を加算されるなど、不本意な週末を過ごした。地元イタリアでの復活となるのか。
カタルニア決勝では、5位入賞と今季ベストリザルトだったファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)は、チームメイトのマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)と共にチームにとっても地元イタリアでの活躍が期待される。同じく地元イタリア人ライダーのフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)、カタルニアでは決勝7位のアレックス・マルケス(ドゥカティ)もドゥカティの故郷でもあるイタリアで活躍したいに違いない。
もう一つのイタリアメーカー、アプリリア勢のアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)にとっては現役最後のイタリアGP。カタルニアでは苦戦していたが高速コースCOTAでは優勝したマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)にとって、ムジェロの高速コースは相性が良いかもしれない。前戦スプリントではトップを走れる速さも見せたラウル・フェルナンデス(アプリリア)、決勝トップ10に入ったミゲール・オリベイラ(アプリリア)と共にトラックハウス・レーシングも調子を上げている。アプリリアからはテストライダー、地元イタリア人、ロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)もワイルドカード参戦する。
最年少ポールシッターの可能性が今大会まで残るルーキー、ペドロ・アコスタ(KTM)、ブラッド・ビンダー(KTM)、ジャック・ミラー(KTM)、アウグスト・フェルナンデス(KTM)のKTM勢はムジェロで果たしてどんな走りを見せるのか。月曜日のテストもあり、KTMはワイルドカードでポル・エスパロガロ(KTM)が参戦。
カタルニアGPから新型エアロパーツ導入で復調の兆しのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、アレックス・リンス(ヤマハ)の二人のヤマハ勢への期待は自然に膨らむ。前戦では今季自己最高、ホンダ勢最上位でもあった中上貴晶(ホンダ)、ジョアン・ミル(ホンダ)、ヨハン・ザルコ(ホンダ)、ルカ・マリーニ(ホンダ)のホンダ勢にも高速コースのムジェロは新しい扉が開く場所かもしれない。
Moto2クラスは、カタルニアで2022年9月以来のMoto2優勝を果たした小椋藍(ボスコスクーロ)、他車にはじき出されるというアクシデントまではMoto2昇格以来、一番の走りが出来ていた佐々木歩夢(カレックス)、二人の日本人に注目したい。
Moto3クラスは、山中琉聖(KTM)、鈴木竜生(ハスクバーナ)、古里太陽(ホンダ)の3人はランキングトップ15に入り奮闘している。カタルニアに続いて併催されるMotoEシリーズと共に、ホンダ勢も多く走るMoto3も楽しみたいところ。
見どころ目白押しのMotoGP第7戦イタリアGPは、今週末、金曜日、日本時間午後3時30分(現地時間午前8時30分)にMotoEフリー走行から始まる。
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