MotoGP第3戦アメリカGPプレビュー
2024/04/09
MotoGP第3戦アメリカGPが今週末、アメリカ、テキサス州オースティン市近郊に位置するサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(略称COTA)で開催される。全長5.1km、最大ストレート1200m、右9コーナー、左11コーナー、多くのアメリカのサーキット同様に反時計回り。
MotoGPクラスは、前回ポルトガルでスプリント3位、決勝は今季初優勝を挙げポイントランキングトップに立ったホルヘ・マルティン(ドゥカティ)。マルティンに18ポイント差、2番手のブラッド・ビンダー(KTM)はこの3戦、ポルトガルのスプリントでリタイアしたことを除けばコンスタントに上位をキープしている。39ポイントで、3番手に着けているエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)は、2年前、COTAで勝っている。ポルトガル決勝では、マルティンにレース終盤まで付いて行った。
ポルトガル決勝まではトップに君臨していたフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)は、マルク・マルケス(ドゥカティ)との接触リタイアにより、現在37ポイントでラインキング4番手。接触はどちらにもペナルティーはなく、レース事故として、判断されている。8度のチャンピオンであり、COTAで7回勝っているマルク・マルケスは現在27ポイントでランキング5番手。
既に28ポイントを獲得し、堂々のランキング4番手に着けているルーキーのペドロ・アコスタ(KTM)は、初の表彰台を獲得したポルトガルに引き続き、COTAでもRC16勢の最上位を獲得できるだろうか。
前戦スプリントで初優勝を挙げ、決勝でも最終周のマシントラブルがなければ現在3番手だったかもしれないマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)、チームメイトのアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)もマシンの状態を改善し、もっと上位に食い込みたい二人。
アコスタ、ビンダーに負けていられないKTM勢ジャック・ミラー(KTM)、2年目アウグスト・フェルナンデス(KTM)の愛されるキャラクター二人のRC16にも注目したい。
現在ランキングトップ10に入り新天地プルタミア・エンデューロ・VR46・レーシングチームのファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、今シーズンは苦しいスタートのマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)、フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)、兄をチームメイトに迎え奮闘中のアレックス・マルケス(ドゥカティ)、ドゥカティ勢はここCOTAで誰が勝っても不思議ではない。
地元アメリカの新チーム、トラックハウス・レーシングのミゲール・オリベイラ(アプリリア)とラウル・フェルナンデス(アプリリア)には注目は必然的に集まる。更に、ラウル・フェルナンデスにとっては、100回目の記念すべきGPとなる。
2026年までの契約をヤマハと交わしたファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、昨年COTAで勝っているアレックス・リンス(ヤマハ)。RC213Vの戦闘力が向上中のジョアン・ミル(ホンダ)、ルカ・マリーニ(ホンダ)、ヨハン・ザルコ(ホンダ)、中上貴晶(ホンダ)。日本メーカー6台の動きは、誰もが気になるところだろう。
MotoGPの予選Q2入りを決める大事な初日フリー走行は、金曜日深夜12時45分から始まる。それに先掛けて始まるMoto2では、小椋藍(ボスコスクーロ)、Moto3では山中琉聖(KTM)、鈴木竜生(ハスクバーナ)、古里太陽(ホンダ)ら日本人ライダーの動向にも注目したい。Moto3フリー走行は金曜日午後11時、Moto2フリー走行は金曜日午後11時50分からそれぞれ始まる。尚、Moto2クラス、佐々木歩夢(カレックス)は腕の手術のため、今大会は欠場する。
またチャンピオンシップの商業権がスペインのドルナスポーツからアメリカのメディア会社、リバティーメディアに買収された件については、今週木曜日にCOTAで記者会見が行われる。色々な意味で、楽しく落ち着かない週末になりそうだ。
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