MotoGP第20戦バレンシアGPプレビュー
2023/11/22
MotoGP第20戦バレンシアGPが今週末、スペイン、バレンシア州、バレンシア市郊外のチェステに建設されたサーキット、リカルド・トルモで開催される。チャンピオンシップで唯一のスタジアムスタイルのサーキットとして、観客席からは1周4.01kmのトラックが一望でき、毎年20万人を超える観客が詰めかける。最大ストレートは876m、右コーナー5、左コーナー9。
遂にあと1戦となり、MotoGPクラス年間ポイントランキングは、トップのフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)が現在437、対する2番手マルティンが416、21ポイント差で最終戦を迎える。3番手マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)は326ポイントなので、2番手マルティンとは90ポイント差、4番手ブラッド・ビンダー(KTM)の268とは58ポイント差で、年間ランキング3位を確定している。
前戦カタールGPでファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)が優勝し、今季8人目の勝者となったMotoGPクラス。マレーシアのスプリント1位だったアレックス・マルケス(ドゥカティ)、カタールで今季2度目の表彰台のルカ・マリーニ(ドゥカティ)、マレーシアで優勝したエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、オーストラリアで優勝したヨハン・ザルコ(ドゥカティ)、ドゥカティ勢は誰が優勝しても不思議ではない速さを魅せている終盤、最終戦。
KTM移籍1年目のベテラン、ジャック・ミラー(KTM)、ルーキーながら現在71ポイント獲得し、年間ポイントランキングで17番手に着けているアウグスト・フェルナンデス(ガスガス)、同じくガスガスのポル・エスパロガロ(ガスガス)の走りも見逃せない。
カタールでの転倒によりミゲール・オリベイラ(アプリリア)が欠場するアプリリア勢、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)、アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)は3人とも故郷となるスペインで活躍が期待されているだろう。オリベイラの代役にはロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)が出走する。
同じく地元スペイン人、プレミアクラス6度の王者マルク・マルケス(ホンダ)にとっては、レプソル・ホンダチームでの最後の走りになる。2020年にはチャンピオンだったジョアン・ミル(ホンダ)、日本人ライダー中上貴晶(ホンダ)も応援したい。そして、アレックス・リンス(ホンダ)も最終戦、ホンダでの最後のレースのために戻ってくる。
もう一つの日本メーカー、ヤマハ勢のファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)とフランコ・モルビデリ(ヤマハ)の二人も、最終戦には気合が入るだろう。
Moto2クラスは、チャンピオンのペドロ・アコスタ(KTM)以上にフェルミン・アルデゲール(ボスコスクーロ)の速さが圧倒的に目立った前戦カタールGP。最終戦で彼を止めるライダーは現れるだろうか。現在ポイントランキング9番手の小椋藍(カレックス)をはじめ、野左根航汰(カレックス)、羽田大河(カレックス)、3人の日本人ライダー達にとっても、最終戦は灌漑深いはず。
Moto3クラスは、カタールでジャウメ・マシア(ホンダ)のチャンピオンが確定したものの、Moto2へのステップアップを前に佐々木歩夢(ハスクバーナ)は勝利を必ず狙うだろう。今シーズン限りでMoto3を離れ、来期はスーパースポーツ世界選手権、ペトロナスMIEレーシングチームへ移籍する鳥羽海渡(ホンダ)、11月6日に22歳になった山中琉聖(ガスガス)、2年目のMoto3で今年は表彰台も獲得している古里太陽(ホンダ)、楽しみな日本人ライダーが多いMoto3も目が離せない。
いよいよ今シーズンの全てが決まるバレンシアGPは金曜日、現地時間午前9時(日本時間午後5時)にMoto3フリー走行から始まる。
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