MotoGP第19戦カタールGP Moto3クラス3日目、決勝はカタール、ロサイル・インターナショナルサーキットで現地時間午後5(日本時間午後11時)から16周で争われた。気温26度、路面温度33度、湿度59％、晴れた夜、薄く日の光が残る中のドライコンディション。

　スタートはジャンプスタートでデニス・オンジュ(KTM)がトップ、ダニエル・オルガド(KTM)、佐々木歩夢(ハスクバーナ)、ディオゴ・モレイラ(KTM)、ジョエル・ケルソ(CFMOTO)、ダビド・アロンソ(ガスガス)、イバン・オルトラ(KTM)、ロマーノ・フェナティ(ホンダ)、ジャウメ・マシア(ホンダ)、コリン・ベイヤー(ハスクバーナ)の順で始まった。後方では、ジョシュア・ワットリー(ホンダ)が転倒。

　2周目には、チャンピオンシップをマシアと争う佐々木がトップに立つ。ジャンプスタートでダブルロングラップペナルティーの科されたオンジュはポジションを落とし、佐々木、モレイラ、オルガド、マシア、アロンソ、オルトラ、ケルソ、ダビド・ムニョス(KTM)、ヴィセンテ・ペレス(KTM)、ベイヤーのトップ10で順位を入れ替える混戦が続く。

　瞬きをする暇もないような混戦は、3周目、佐々木をインから突いたマシアが接触しつつ佐々木を押し出す形になり、アロンソ、オルガド、オルトラ、モレイラ、マシア、ケルソ、ベイヤー、佐々木に順位が代わり、チャンピオンシップ争いの二人が順位を落とす。後に、マシアには接触に対する注意が出された。佐々木はすかさず前にいたベイヤー、ケルソを抜いて、再びマシアの後ろに着けた。

　4周目に入る頃、後方でフィリッポ・ファリオリ(KTM)が転倒。ファリオリには、昨日の予選でマシアの走行を妨げたペナルティーが科されており、スタートは最後尾の27番手スタートだった。

　その後もトップは、佐々木、マシア、ムニョス、アロンソ、オルトラ、オルガド、ベイヤー、モレイラでかなり激しい混戦が続いた。7周目15コーナーでモレイラが転倒。この転倒がオルトラとの接触と確認され、オルトラには責任欠如としてダブルロングラップペナルティーが科された。

　モレイラが転倒リタイア、オルトラがロングラップに入り順位を落としたことで、残り7周ではオルガド、マシア、佐々木、アロンソ、ムニョス、ベイヤー、エイドリアン・フェルナンデス(ホンダ)、リカルド・ロッシ(ホンダ)、ケルソ、そして、ジャンプスタートペナルティーでロングラップ後のオンジュが再びトップ10入りし、上位の混戦は続いていた。

　マシア、佐々木、ロッシの順で迎えた残り3周の2コーナー、混戦の中で佐々木が8番手まで順位を落とす。マシア、オルガド、ロッシ、アロンソ、オンジュ、フェルナンデス、ペレス、佐々木の順になり、このままの順位でチェッカーを受ければ、マシアのチャンピオンは決定することになる。残り2周に入り、佐々木は鳥羽海渡(ホンダ)、マッテオ・ベルテッレ(ホンダ)に抜かれ、一時10番手までポジションを下げた。この時点でトップは、オルガド、マシア、ロッシの順。

　最終ラップを迎える時には、トップはマシア、ロッシ、アロンソ、オンジュ、オルガド、ペレス、佐々木の順に変わり、マシアはそのままトップでチェッカー。2位アロンソ、3位にロングラップペナルティーから挽回したオンジュが入った。佐々木は6位まで順位を回復したが、マシアとのポイント差は28ポイントとなり、マシアの年間チャンピオンが決定した。

　佐々木以外の日本人ライダーは、鳥羽が8位、古里太陽(ホンダ)が14位、山中琉聖(ガスガス)が21位完走。チャンピオンは決まったものの、混戦接戦の続くMoto3、次戦バレンシアGP最終戦まで目が離せない。


MotoGP第19戦カタールGP Moto3クラス3日目　決勝結果
1 ジャウメ・マシア (ホンダ)
2 ダビド・アロンソ (ガスガス)
3 デニス・オンジュ (KTM)
4 リカルド・ロッシ (ホンダ)
5 ヴィセンテ・ペレス (KTM)
6 佐々木歩夢 (ハスクバーナ)
7 マッテオ・ベルテッレ (ホンダ)
8 鳥羽海渡 (ホンダ)
9 ダニエル・オルガド (KTM)
10 コリン・ベイヤー (ハスクバーナ)
11 ロマーノ・フェナティ (ホンダ)
12 ダビド・ムニョス (KTM)
13 ジョエル・ケルソ (CFMOTO)
14 古里太陽 (ホンダ)
15 イバン・オルトラ (KTM)
16 ホセ・アントニオ・ルエダ (KTM)
17 エイドリアン・フェルナンデス (ホンダ)
18 ステファノ・ネパ (KTM)
19 スコット・オグデン (ホンダ)
20 チャビエル・アルティガス (CFMOTO)
21 山中琉聖 (ガスガス)
22 シャリフディン・アズマン (KTM)
23 ダビド・サルバドール (KTM)
24 ロレンソ・フェロン (KTM)
25 マリオ・アジ (ホンダ)
26 ディオゴ・モレイラ (KTM)
NC フィリッポ・ファリオリ (KTM)
NC ジョシュア・ワットリー (ホンダ)