MotoGP第4戦スペインGP MotoGP2日目ティソ・スプリントは、スペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで行なわれた。

　午後に行われたティソ・スプリントは晴れ、気温30度、路面温度50度のドライコンディションで11周行なわれ、ブラッド・ビンダー（KTM）が優勝した。

　スタートではジャック・ミラー（KTM）とビンダーがスタートを決め、KTMがワンツー体制を築く一方、2コーナーで多重クラッシュが発生。アレックス・マルケス（ドゥカティ）、フランコ・モルビデリ（ヤマハ）、アウグスト・フェルナンデス（ガスガス）、そしてランキング首位のマルコ・ベゼッキ（ドゥカティ）の4台が絡むアクシデントにより、赤旗が提示され、レースは一時中断に。このアクシデントにより、12周のレースは1周減算の11周で行なわれることとなり、オリジナルのグリッド順で再スタートが切られることとなった。

　クラッシュした4台はセカンドバイクに乗り換え、レースは2度目のスタートへ。2度目のスタートでも見事な反応をみせたKTM勢がビンダーを先頭に再びワンツー体制を構築。ポールポジションのアレイシ・エスパロガロ（アプリリア）はスタートに失敗し5番手までポジションを落とす。KTMの2台がトップを入れ替えながらレースが進んでいく中、4周目の2コーナーでマルケス、同じく4周目の9コーナーで中上 貴晶（ホンダ）、6周目の6コーナーでジョアン・ミル（ホンダ）、そして6周目の9コーナーでエスパロガロが転倒。路面温度が上がっていく中で転倒が相次ぐ展開となった。

　KTMの２台による優勝争いは残り2周のバックストレートエンドでビンダーがミラーを捉えトップに浮上。そしてファイナルラップでは同じバックストレートエンドでミラーが膨らんでしまいフランチェスコ・バニャーヤ（ドゥカティ）が2位に浮上した。同門対決を制したビンダーがトップチェッカーを受け、自身2度目のスプリントレース優勝となった。2位にはバニャーヤ、3位にミラーが入り、KTMが2台揃って表彰台を獲得した。4位ホルヘ・マルティン（ドゥカティ）、5位ミゲール・オリベイラ（アプリリア）、ワイルドカード参戦のダニ・ペドロサ（KTM）は2周目にファステストラップを出すなど速さをみせつつ、着実にマシンをゴールに導き6位でフィニッシュしている。7位マーベリック・ビニャーレス（アプリリア）、8位ヨハン・ザルコ（ドゥカティ）、ベゼッキはなんとか9位でフィニッシュし1ポイントを獲得。しかしバニャーヤが2位に入ったため、11ポイント差あったポイント差は3ポイント差まで詰まる結果となった。

　11位ファビオ・ディ・ジャンアントニオ (ドゥカティ)、12位ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、13位アレックス・リンス（ホンダ）、14位ラウル・フェルナンデス (アプリリア)、15位ステファン・ブラドル(ホンダ)、16位モルビデリ、17位フェルナンデス、18位イケル・レクオナ（ホンダ）、19位ジョナス・フォルガー（ガスガス)　。4周目と6周目に転倒があったマルケス、中上、ミル、エスパロガロはリタイアとなった。

第4戦スペインGP MotoGPスプリント結果
1 ブラッド・ビンダー（KTM）
2 フランチェスコ・バニャーヤ（ドゥカティ）
3 ジャック・ミラー（KTM）
4 ホルヘ・マルティン（ドゥカティ）
5 ミゲール・オリベイラ（アプリリア）
6 ダニ・ペドロサ（KTM）
7 マーベリック・ビニャーレス（アプリリア）
8 ヨハン・ザルコ（ドゥカティ）
9 マルコ・ベゼッキ（ドゥカティ）
10 ルカ・マリーニ（ドゥカティ）
11 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ（ドゥカティ）
12 ファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）
13 アレックス・リンス（ホンダ）
14 ラウル・フェルナンデス（アプリリア）
15 ステファン・ブラドル（ホンダ）
16 フランコ・モルビデリ（ヤマハ）
17 アウグスト・フェルナンデス（ガスガス）
18 イケル・レクオナ（ホンダ）
19 ジョナス・フォルガー（ガスガス)　
NCR ジョアン・ミル（ホンダ）4laps
NCR アレイシ・エスパロガロ（アプリリア）6laps
NCRアレックス・マルケス（ドゥカティ）8 laps
NCR 中上 貴晶（ホンダ）8laps