全日本ロードレース第６戦岡山のJSB1000クラスの予選は中須賀克行（YAMAHA FACTORY RACING TEAM）が制してポールポジションを獲得した。

　すでに前戦で今季のタイトルを決めた中須賀。中須賀が次にねらうのは全戦全勝。一方では、中須賀の連勝を止めるのはだれかに注目が集まる。

　金曜日の練習走行は午前がハードウエット、午後もウエットコンディション。午前は中須賀がトップ、午後は清成龍一（Astemo Honda Dream SI Racing）がトップと、早くも火花が散る。

　予選日朝には雨が上がっていた。しかしJSB1000クラス予選開始直前に5分ほど雨粒が落ちた。ライダーもスタッフも不安な面持ちで上空を見上げる。雨は路面を濡らしたが、大きな問題にならずに予選が始まった。

　全車出走のQ1は35分間。中須賀が唯一の1分31秒台をマークしてトップで通過。清成、濱原颯道（Honda Dream RT 桜井ホンダ）、名越哲平（MuSASHi RT　HARC-PRO.Honda）、岩田悟（Team ATJ）、加賀山就臣（Team KAGAYAMA）、山口辰也（TOHORacing）、亀井雄大（Honda Suzuka Racing Team）、関口太郎（SANMEI Team TARO PLUSONE）、秋吉耕佑（MURAYAMA・TJC・RT）がQ2への進出を決める。

　10台でのトップ10チャレンジは15分間。中須賀が1分30秒672と大幅にタイムを更新。文句なしのポールポジション獲得となった。清成が2番手、亀井が最後のフロントロウを獲得した。


中須賀克行（YAMAHA FACTORY RACING TEAM）
「事前テストは今日より天気がよくてもう少し暑い状況でした。その中でもいいアベレージ刻むことができていたので、その流れをキープしつつレースウイークを迎えました。岡山国際での雨は苦手意識があったけれど、雨だった初日もリズムよく走ることができ、流れがいいことが確認できました。今日の予選は思いどおりに走ることができ、いい形に仕上がっています。いつもは最終戦で緊張してチャンピオンを決めるという形ですが、（すでに決めている）今年は、残り2戦でもっと勝ちにこだわったレースができるかなと思っています。今回はリスクを負っても勝ちにいけるから楽しみです」
「ここにきて清成選手も調子も上がり、アベレージタイムもよくなっているので、決勝はこの2台のレースになるかなと予想しています。自分はスタートから前に出て引っ張りたい。岡山は2年ぶりのレースで、新シケインを使ったレースはどういう展開になるか分かりませんが、まずは先頭で新シケインを抜けていきたいです」
「シーズンが終わった訳ではないので緊張感は持っています。タイトルが決まっている安堵はありますが、１戦１戦勝ちにこだわっていくという意味では、気持ちは何も変わっていません」