MotoGP第14戦バレンシアGP、MotoGPクラスは、スペインのバレンシア、リカルド・トルモサーキットで決勝レースを行ない、フランコ・モルビデリ（ヤマハ）が優勝した。

　MotoGPクラスの決勝レースは気温22度、路面温度27度のドライコンディションで争われた。2番グリッドのジャック・ミラー（ドゥカティ）が好スタートで1コーナーにトップで飛び込むが、1コーナー立ち上がりではポールスタートのモルビデリが逆転。モルビデリ、ミラー、ポル・エスパルガロ（KTM）の3人がやや抜け出し、中上 貴晶（ホンダ）が4番手に続く。

　中上は5周目にミゲール・オリベイラ（KTM）に交わされて5番手に後退するが、10周目の最終コーナー進入で4番手を奪還すると、約2秒ほどあったポル・エスパルガロとの差を周回ごとに縮め、18周目に背後に迫ると、最終コーナー進入でポル・エスパルガロのインに飛び込む。しかし、中上は前に出た直後に転倒を喫し、残念ながらリタイアに終わる。

　トップ争いはモルビデリ、ミラーの順で続き、ポル・エスパルガロは終盤に遅れ単独3番手に。そして、最終ラップに入るホームストレートエンドでモルビデリのスリップから抜け出したミラーがトップに立つ。モルビデリは続く2コーナーでトップを奪い返すが、ミラーも4コーナーで再びトップに。しかし、モルビデリは5コーナーでミラーの前に出ると、そのままトップの座を守り切って今シーズン3勝目を記録した。

　ミラーは0.093秒差の2位でゴールし、スティリアGP以来、今シーズン3回目の表彰台を獲得。ポル・エスパルガロが前戦に続いて3位に入賞し、今シーズン5回目の表彰台を獲得した。

　4位に14番グリッドから追い上げたアレックス・リンス（スズキ）が入賞。5位にブラッド・ビンダー（KTM）、6位にオリベイラの順で続いた。

　タイトルに王手をかけて臨んだジョアン・ミル（スズキ）は7位に入賞し、参戦2年目でMotoGPクラスチャンピオンを獲得。

8位にアンドレア・ドビジオーゾ（ドゥカティ）、9位にアレイシ・エスパルガロ（アプリリア）、10位にマーベリック・ビニャーレス（ヤマハ）が入賞。

　フランチェスコ・バニャーヤ（ドゥカティ）が11位、バレンティーノ・ロッシ（ヤマハ）が12位に、カル・クロッチロウ（ホンダ）が13位に、ステファン・ブラドル（ホンダ）が14位に、ダニロ・ペトルッチ（ドゥカティ）が15位に入賞。

　アレックス・マルケス（ホンダ）は16位に、ティト・ラバット（ドゥカティ）は17位に、ロレンツォ・サバドーリ（アプリリア）は18位でチェッカーを受けた。

　ファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）はスタート直後の2コーナーでオーバーラン。1周目19番手から追い上げていたが、9周目の6コーナーで転倒を喫しリタイア。ヨハン・ザルコ（ドゥカティ）は6番手走行中の6周目の1コーナーで転倒リタイアに終わった。

　最終戦を待たずにミルはチャンピオンを獲得。優勝したモルビデリがランキング2位に浮上、リンスがモルビデリと4ポイント差のランキング3位に浮上し、リンスから11ポイント差のランキング4位にビニャーレス。ランキング2位で今レースに臨んだクアルタラロは、ノーポイントに終わったことでビニャーレスに2ポイント差のランキング4位に後退。ドビジオーゾがクアルタラロと同ポイントのランキング5位に続く。


MotoGP第14戦バレンシアGP MotoGPクラス決勝結果
１ フランコ・モルビデリ（ヤマハ）
２ ジャック・ミラー（ドゥカティ）
３ ポル・エスパルガロ（KTM）
４ アレックス・リンス（スズキ）
５ ブラッド・ビンダー（KTM）
６ ミゲール・オリベイラ（KTM）
７ ジョアン・ミル（スズキ）
８ アンドレア・ドビジオーゾ（ドゥカティ）
９ アレイシ・エスパルガロ（アプリリア）
10 マーベリック・ビニャーレス（ヤマハ）
11 フランチェスコ・バニャーヤ（ドゥカティ）
12 バレンティーノ・ロッシ（ヤマハ）
13 カル・クロッチロウ（ホンダ）
14 ステファン・ブラドル（ホンダ）
15 ダニロ・ペトルッチ（ドゥカティ）
16 アレックス・マルケス（ホンダ）
17 ティト・ラバット（ドゥカティ）
18 ロレンツォ・サバドーリ（アプリリア）
Ｒ 中上 貴晶（ホンダ）
Ｒ ファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）
Ｒ ヨハン・ザルコ（ドゥカティ）