MotoGP第19戦(最終戦)バレンシアGP MotoGP決勝
2019/11/18
MotoGP第19戦(最終戦)バレンシアGP、MotoGPクラスは、スペイン・バレンシアのリカルド・トルモサーキットで決勝レースを行ない、マルク・マルケス(ホンダ)が優勝した。
MotoGPクラスの決勝レースは気温15度、路面温度16度のドライコンディションの下、27周で争われた。
好スタートを切ったのはジャック・ミラー(ドゥカティ)。しかし、2コーナー立ち上がりではファビオ・クアルタラーロ(ヤマハ)がミラーを交わしてトップに浮上。2番手に0.482秒差をつけてコントロールラインを通過する。
ミラー、アレックス・リンス(スズキ)、アンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)の順で続き、マルケスは1周目のコントロールラインを5番手で通過するが、1コーナーで3番手に、最終コーナー進入ではミラーを交わして2番手に浮上し、クアルタラーロを追う。
この時点でトップのクアルタラーロは2番手以下に0.755秒のリードを取っていたが、2周目にファステストラップを記録したマルケスがこの差を少しずつ縮め、4周目にファステストラップを更新すると、クアルタラーロ背後に迫る。そして、8周目の11コーナー進入でクアルタラーロのインに飛び込んだマルケスは立ち上がりでトップに浮上。その後、少しずつその差を広げ、10周目終了時点では2番手のクアルタラーロに0.670秒差をつける。
クアルタラーロもマルケスにそれ以上差を広げられないように周回を重ねるが、終盤に差し掛かった18周目あたりでその差が1秒以上に広がると、残り5周で約1秒7差まで拡大。マルケスはトップに浮上した後、クアルタラーロの接近を許さず、そのままトップでチェッカーを受け、今シーズン12勝目を記録した。
クアルタラーロは2番手をキープ。最後はマルケスがペースを落としたため1.026差の2位でゴール。ミラーも終始単独3番手をキープ。終盤にクアルタラーロとの差をわずかに縮めたが、背後に迫るまでには至らず。3位に入賞し、今シーズン5回目の表彰台を獲得した。
ドビジオーゾは中盤すぎにミラーとのギャップを一度は縮めたものの、終盤になって差が開き、リンスと終始接近戦を繰り広げながら、4位に入賞。リンスは序盤からドビジオーゾの背後についたが、前に出ることができず5位に入賞した。
6位にマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)が入賞。ビニャーレスは序盤からトップ争いに加わることができず、終始6番手争いを展開。中盤にはフランコ・モルビデリ(ヤマハ)に先行されがが、モルビデリが転倒リタイアに終わり、そのまま6位でゴールした。
7位にジョアン・ミル(スズキ)が続き、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)は8位入賞。終盤に接戦となった9番手争いをアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)が制し9位入賞。僅差の10位にポル・エスパルガロ(KTM)が入賞した。
ティト・ラバット(ドゥカティ)が11位、ミカ・カーリョ(KTM)が12位に入賞。今レースで現役を退くホルヘ・ロレンソ(ホンダ)は、ラストレースを13位入賞で終えた。カレル・アブラハム(ドゥカティ)が14位、ハフィス・シャリン(KTM)が15位に入賞。
アンドレア・イアンノーネ(アプリリア)は終盤まで9番手争いをリードしていたが、最終ラップに転倒リタイア。モルビデリは序盤から6番手をキープしていたが、19周目の4コーナーで転倒しリタイアに終わった。
ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)は14周目の6コーナーで転倒リタイア。その後方を走っていたヨハン・ザルコ(ホンダ)も14周目の6コーナーで転倒。さらに後方を走っていたイケル・レクオナ(KTM)も同じコーナーで転倒し、転倒したレクオナのマシンがグラベルからコース外に立ち去ろうと歩いていたザルコに接触。ザルコは足元をすくわれるような形で1回転したものの、大きなダメージはなかった模様。ザルコ、レクオナもリタイアに終わった。
カル・クロッチロウ(ホンダ)は9番手走行中の9周目の1コーナーで転倒リタイア。ワイルドカード参戦のミケーレ・ピロ(ドゥカティ)は8周を終えてピットに戻りリタイア。2日目のFP3で転倒し、左手首を骨折したフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)は決勝を欠場した。
マルケスの優勝でチームタイトル争いは、レプソル・ホンダチームが、ドゥカティチームに13ポイント差をつけ、逆転でチームタイトルを獲得。ホンダが3冠を達成した。
クアルタラーロはMotoGPクラス1年目に6回のポールポジション、通算7回表彰台に立ち、ランキング5位を獲得し、ルーキーオブザイヤー、インディペンデントライダータイトルを獲得。参戦1年目のペトロナス・ヤマハSRTがインディペンデントチームタイトルを獲得した。
こんな記事も読まれています