全日本RR最終戦JSB1000クラス決勝レース１は中須賀克行（YAMAHA FACTORY RACING TEAM）が優勝した。

　日曜日の午前と午後にそれぞれ1レースずつ組まれた最高峰クラス。午前のレース1は14周の周回数で争われた。

　好スタートを切ってホールショットを奪ったのは野左根航汰（YAMAHA FACTORY RACING TEAM）。逆転をねらったポールシッターでランキングリーダーの高橋巧（Team HRC）だが、野左根と接触した挙げ句にコースアウト。野左根は何とかコースに踏みとどまったものの順位を大きく下げ、首位は中須賀に替わる。一方、すぐにコース復帰した高橋巧はデグナーで転倒。マシンを起こして最後尾からのレースを再スタートさせる。

　ライバル不在となった中須賀はトップ独走で周回を重ねる。

　5周目。8番手を走行していた岩戸亮介（Kawasaki Team GREEN）が転倒と大荒れの展開。

　中須賀は最後まで安定した速さを見せて優勝。高橋巧は16位まで挽回したものの、ランキングトップの座は中須賀に渡った。

　2位争いは水野涼（MuSASHi RT HARC-PRO.Honda）、渡辺一馬（Kawasaki Team GREEN）と秋吉耕佑（au・テルルMotoUP RT）での争い。レース後半はアクシデントでオープニングラップ15番手から追い上げた野左根が加わり、4台でのバトルに発展。最後は水野との一騎打ちを野左根が制した。

　中須賀は、「（野左根）航汰と（高橋）巧選手がアウトに行く姿が見えたのでインに入り、そこからは自分のペースを刻んで集中して走りました。まずは勝ててよかった」と安堵の表情。野左根は「1周目でかなり順位を落としてしまった。2コーナーで接触があったけど、レーシングアクシデントだと思う。そこから無我夢中で前を負った。表彰台には手が届かないかと思ったけど、ここまで上がってこられてよかった」と、激しい戦いを振り返った。3位の水野は「今週はずっと調子が悪く、運よく何とか3位になれた。最後は黄旗が出ていたから抜くことができず、それもレースだし仕方ない。レース2はもっといい結果で終わりたい」と次へと気持ちを切り替えていた。