夕闇が迫る中でスタートしたMoto3クラス決勝。ホールショットを奪ったのはポールシッターのマスブー。後方ではミゲール・オリベイラ(KTM)が転倒。
オープニングラップでニッコロ・アントネッリ(ホンダ)がトップ浮上。2周目にはブラッド・ビンダー(KTM)が2番手に浮上し、アントネッリを追いかけ始める。その2台の背後につけたのはファビオ・クアルタラーロ(ホンダ)。
3周目にクアルタラーロがトップ浮上。ビンダー、フランシスコ・バニャーヤ(マヒンドラ)、ダニー・ケント(ホンダ)、マフブーと続き、アントネッリは6番手に後退と、激しい展開。
トップはクアルタラーロからビンダー、ビンダーからケントと次々に入れ替わる。18台が至る所で接近戦を展開する。
レース中盤。大集団は11台と7台の二つの争いに分かれかける。先頭は相変わらず次々に入れ替わる激しい接近戦が続く。これで結局は再び18台という大集団でのトップ争いに戻る。
9周目。このトップ集団の中程で走行していた尾野 弘樹(ホンダ)が、レース後半に向けて順位を上げていこうとしたところで転倒。惜しくも戦列を離れてしまう。11周目にはリビオ・ロイ(ホンダ)も転倒して戦線離脱。これで集団は16台に。
残り6周。先頭はケント。バニャーヤ、エネア・バスティアニーニ(ホンダ)、エフレン・バスケス(ホンダ)、ビンダーの5台が若干、集団から抜け出しかける。しかしバニャーヤ、バスティアニーニが次々に首位奪取。その争いの間に再び後続が追いつく。
残り3周。バスケスが先頭に立ち、逃げ切り体制を作りにかかる。そのバスケスを捕らえてトップに立ったのはクアルタラーロ。
残り2周。再びバスケスが首位奪取。改めてラストスパートをかける。クアルタラーロが再逆転する。
ラストラップに入るストレートでバスケスが首位奪回。今度はバスティアニーニがバスケスから首位奪取。ねらいすましたマスブーもバスケスを捕らえて2番手浮上。ケントとバスケスが2台のすきをねらう。
真っ先に最終コーナーを立ち上がったのはバスティアニーニ。しかしゴール直前にマフブーがバスティアニーニのスリップストリームを使って抜け出した。そして0.027秒という僅差でマフブーが先にチェッカー。ポールtoフィニッシュを飾った。バスティアニーニは2位、3位にケントが入り、バスケスは4位と表彰台を逃した。クアルタラーロのデビュー戦は7位。同じくGPデビュー戦となった鈴木 竜生(マヒンドラ)は23位で完走を果たした。