MotoGP第7戦カタルニアGP MotoGP決勝
2019/06/17
MotoGP第7戦カタルニアGP、MotoGPクラスは、スペインのバルセロナ-カタルニアサーキットで決勝レースを行ない、マルク・マルケス(ホンダ)が優勝した。
MotoGPクラスの決勝レースは気温26度、路面温度51度のドライコンディションで争われた。5番手グリッドからアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)が好スタートでトップに立ち、マルケスが2番手で続く。
1周目の10コーナーでワイルドカード参戦のブラッドリー・スミス(アプリリア)がチームメイトのアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)に追突、スミスは転倒リタイア、アレイシ・エスパルガロはピットに戻ってリタイアとなる。レース後、スミスに対して、次回参戦時に3グリッド降格とするペナルティが課せられた。
ドビジオーゾが1周目をトップで終え、マルケス、マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)の順で続く。ホルヘ・ロレンソ(ホンダ)も好スタートを決め4番手で1周目を終え、ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)の順で続いた。
ところが、2周目の10コーナーでアクシデントが起こる。10コーナー進入でマルケスがドビジオーゾを交わしてトップに浮上。ロレンソもインをつき、ポジションアップをねらったが、スリップダウンを喫してしまう。これでアウト側にいたドビジオーゾ、ビニャーレスが巻き込まれて転倒。さらにペトルッチを交わして前に出ていたロッシも、アウト側に滑って来たロレンソのマシンに乗り上げ転倒を喫してしまう。
このアクシデントで上位4名のライダーがリタイアに終わり。前に出ていたマルケスが、2番手以下に約1秒半のリードを取ることになる。
ここからマルケスはトップをキープ。レース中盤には2番手以下に4秒前後のリードを取って独走し、そのまま今シーズン4勝目を記録した。
「リアにソフトコンパウンドのタイヤを選んでいたので、序盤からプッシュした。サインボードでドビが転倒したことは知ったが、集中して自分のレースをすることを心掛けた。レース終盤、ファビオはとても速かった。チームは素晴らしい仕事をし、戦略も完ぺきだった。今日は25ポイントを獲得でき、チャンピオンシップにとってもいい結果となった」とマルケス。
マルケスが独走した後、2番手をペトルッチ、ファビオ・クアルタラーロ(ヤマハ)、アレックス・リンス(スズキ)が争う。3人は接戦を繰り広げ、ペトルッチとリンスは接触する場面もあった。終盤まで続いた接戦は、18周目の1コーナーでリンスが挙動を乱してコースオフし、遅れてしまい、代わって3コーナーでクアルタラーロがペトルッチを交わして2番手に浮上。終盤はクアルタラーロとペトルッチが2番手を争うが、残り3周あたりからクアルタラーロがリードを広げ始め、クアルタラーロがMotoGPクラス初表彰台となる2位に入賞した。
「信じられない気持ちだ。レース序盤はそんなにペースがよくなかった。終盤はペースはよかったが、リアのグリップが少し落ちた。ドゥカティもスズキもストレートが速く、ペトルッチとリンスをパスすることは困難だったが、リンスがミスをし、ダニロはギリギリでパスできた。昨日は、右前腕に少し痛みを感じたが、レースではトップ集団に加わり、表彰台を争っていたので、モチベーションも高く気にならなかった。10日前に腕上がりの手術を受けたのに、この場所にいるなんて信じられない。いいタイミングで手術できたと思う」とファビオ・クアルタラーロ
ペトルッチは最後はクアルタラーロから1秒8差の3位でチェッカーを受けたが、3戦連続となる表彰台を獲得した。
「序盤に4人が転倒して、マルクに続いて2番手となったが、背後にはファビオとアレックスがいて、アレックスのアタックはハードだった。リアのトラクションに少し問題を抱えていたし、レース終盤、ファビオはとても速かった。残り3周の時点で、今日は3位でもOKと思った。チャンピオンシップを考えると今日の結果はハッピーだ」とペトルッチ
リンスは一時6番手まで後退したが、追い上げて4位でゴール。5位にジャック・ミラー(ドゥカティ)、6位にジョアン・ミル(スズキ)が続き、ミルはMotoGPクラスベストリザルトを獲得した。
単独7位にポル・エスパルガロ(KTM)が続き、中上 貴晶(ホンダ)は序盤から10番手前後で周回を重ね、8位でゴール。ランキングも8位に浮上した。9位にティト・ラバット(ドゥカティ)、10位にヨハン・ザルコ(KTM)が入賞。
アンドレア・イアンノーネ(アプリリア)は11位に入賞。ミゲール・オリベイラ(KTM)が12位、シルバン・ギュントーリ(スズキ)が13位に続いた。
カル・クロッチロウ(ホンダ)は5番手走行中の19周目の4コーナーで、前を行くミラーのインを突いたところでマシンが振られてコースオフ。グラベルに飛び出し転倒リタイア。フランコ・モルビデリ(ヤマハ)は9番手走行中の16周目の7コーナーで転倒リタイア。フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)は11番手走行中の6周目の5コーナーで転倒リタイア。ハフィス・シャリン(KTM)は3周を回ってリタイアに終わった。カレル・アブラハム(ドゥカティ)は1周目の7コーナーで転倒し、リタイア。
ランキングトップをマルケスがキープ。ランキング2位のドビジオーゾがノーポイントに終わり、二人のポイント差は37ポイントに拡大した。
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