MotoGP第5戦フランスGP MotoGP決勝
2019/05/20
MotoGP第5戦フランスGP、MotoGPクラスは、フランスのル・マン(ブガッティサーキット)で決勝レースを行ない、マルク・マルケス(ホンダ)が優勝した。
MotoGPクラスの決勝は気温15度、路面温度19度のドライコンディションで争われた。ポールポジションからスタートしたマルケスのリードでレースは始まり、2周目には2番手以下にコンマ4秒の差をつけるが、3周目に2番手に浮上したジャック・ミラー(ドゥカティ)がマルケスに迫り、5周目の3コーナーでマルケスを交わしてトップに浮上する。
ミラーは6周目までマルケスとバトルを繰り広げながらトップ争いを繰り広げ、トップ争いはミラー、マルケス、アンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)の4人によるバトルとなる。マルケスはトップをキープするが、なかなか後続を引き離すことができず、トップ争いは接戦に。しかし、マルケスが11周目にファステストラップを記録すると、2番手以下との差が広がり、中盤にはマルケスが単独トップに立つことに成功する。そこからマルケスは周回ごとにリードを広げ、17周目にはその差を約3秒に開くと、終盤までその差をキープし、トップでチェッカーを受け、今シーズン3勝目を記録。この勝利はホンダにとって、最高峰クラス通算300勝目となる記念すべき勝利となった。
「ル・マンはいつも難しいコースな上に、今日はたぶん初めてフロントにソフトをチョイスしてレースに臨んだ。序盤は激しいバトルとなったが、プッシュしてリードを広げ、その後はコンスタントに周回するこを心掛けた。いつもなら、ル・マンはドゥカティやヤマハに合っているコース。ここで勝てたことは大きいよ」とマルケス。
2番手争いは終盤にドビジオーゾとペトルッチが最終ラップまで接戦を展開。ドビジオーゾが僅差で競り勝ち2位に入賞。第2戦アルゼンチンGP以来となる表彰台に立った。
「金曜日からフィーリングは特別ではなかった。スピードはあったが、レースでは落ち着いてプッシュすることが十分にできなかった。マルクのほうが少し速く、彼についていくことはできなかったが、リスクを取ることは考えなかった。ソフトタイヤは終盤、グリップが落ちてスピニングも多かった。とはいえ2位という結果には満足しているよ」とドビジオーゾ。
ペトルッチはスタート直後はマルケスに続く2番手につけたが、その後、5番手まで後退。終盤にドビジオーゾに続く3番手に浮上すると、残り5周でドビジオーゾの前に一度は出たものの、すぐに交わされ、そのまま3位でゴールした。
「序盤にに2回もミスしてしまい、ポジションを後退させてしまった。でもフィーリングはよかったので、そこからはプッシュしたよ。終盤のドビとのバトルはとても激しかった。表彰台に立つことができてとてもハッピーだよ。この結果が必要だったんだ。次はホームレースのムジェロだ。エキサイティングだよ」とペトルッチ。
4位にミラーが入賞。ミラーは中盤の16周目まで2番手をキープしていたが、終盤にドビジオーゾとペトルッチに交わされ、そのまま4位でゴール。ドゥカティ勢が2位から4位に入った。
ロッシはトップ集団から離された後、ペトルッチと4番手を争ったが、ペトルッチに先行された後は5番手をキープ。レース終盤はミラーに迫ったが、前に出るまでには至らず、5位に入賞した。
序盤から6番手をキープしていたポル・エスパルガロ(KTM)が今シーズンベストとなる6位に入賞。7位にフランコ・モルビデリ(ヤマハ)が続き、ファビオ・クアルタラーロ(ヤマハ)が8位に入賞。クアルタラーロは1周目に20番手まで後退。その後、ポジションを挽回し、終盤の20周目にはファステストラップを記録して8位でゴール。
9位にカル・クロッチロウ(ホンダ)、10位にアレックス・リンス(スズキ)が入賞。ホルヘ・ロレンソ(ホンダ)が11位、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)が12位、ヨハン・ザルコ(KTM)が13位に入賞。ハフィス・シャリン(KTM)は14位とKTM加入後初ポイントを獲得。ミゲール・オリベイラ(KTM)は15位に入賞した。
ジョアン・ミル(スズキ)は決勝スタートに向けたウォームアップラップで転倒。マシンを乗り換えてピットスタートし、16位でゴールした。
中上 貴晶(ホンダ)は序盤は10番手前後を走行。中盤にすぎにリンスとクアルタラーロに交わされた後、12番手をキープしていた19周目の11コーナーで転倒し、今シーズン初リタイアを喫した。
アンドレア・イアンノーネ(アプリリア)は8周を終えてピットに戻りリタイア。マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)は7周目の12コーナーで後続のフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)に追突され、両者転倒リタイアとなった。
ティト・ラバット(ドゥカティ)は2周を回ってリタイア。カレル・アブラハム(ドゥカティ)ウォームアップラップの3コーナーで転倒。接触はなかったものの、直後につけていたミルも転倒してしまった。アブラハムもピットに戻って再スタートしたものの、トップグループが1周を終えた後でコースインしたため、ブラックフラッグを振られ、失格となった。
チャンピオンシップ争いでは、優勝したマルケスがトップをキープ。8ポイント差のランキング2位にドビジオーゾが続く。
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