MotoGP第2戦アメリカズGPは、アメリカのテキサス州にあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で決勝レースを行なった。
MotoGPクラスでは、マルク・マルケス(ホンダRC213V)が優勝した。MotoGPクラスの決勝レースは曇り空の下、気温26度、路面温度32度のドライコンディションで争われた。スタートでホルヘ・ロレンソ(ヤマハYZR-M1)がまさかのジャンプスタート。ロレンソは赤ランプが点灯する段階で飛び出し、一瞬スロットルを緩めたものの、そのままスタートが切られ、1周目を終えてライドスルーペナルティを行なった後、戦列に復帰した。
これで先頭に立ったマルケスは1周目からレースをリード。2番手にダニ・ペドロサ(ホンダRC213V)が続いたが、5周目にはマルケスがペドロサとの差を1秒以上に広げ、独走態勢を築く。3番手にはアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティGP14)が続いた。
マルケスはその後も周回を重ねるごとに2位以下を引き離し、終盤の18周目にはタイム差を最大5秒8差を広げた。最終ラップは余裕でペースをコントロールして、開幕戦に続いて2連勝。ペドロサは単独2位をキープしたまま周回を重ねてそのままゴール。開幕戦に続いて表彰台を獲得し、レプソル・ホンダがワンツーフィニッシュを飾った。
イアンノーネは15周目まで3番手をキープしていたが、16周目にアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティGP14)、ステファン・ブラドル(ホンダRC213V)に相次いでかわされて5番手に後退。終盤の3位争いはドビジオーゾ、ブラドル、ブラッドリー・スミス(ヤマハYZR-M1)の3人によるバトルとなり、この中から最後はドビジオーゾが抜け出して3位表彰台を獲得。ドビジオーゾにとっては2012年のアラゴンGP以来、ドゥカティにとっても2012年のフランスGP以来の表彰台獲得となった。
ブラドルとスミスはチェッカー直前まで接戦の4番手争いを展開。ブラドルが4位でチェッカーを受け、僅差の5位にスミスが続いた。単独6位にポル・エスパロガロ(ヤマハYZR-M1)、イアンノーネは最終的に7位でチェッカーとなった。
バレンティーノ・ロッシ(ヤマハYZR-M1)は序盤イアンノーネと3番手争いを展開したものの徐々に遅れ始め、中盤以降はペースが上がらず8位でゴール。9位にアレックス・エスパロガロ(フォワード-ヤマハ)が続き、ロレンソはライドスルーペナルティ後に追い上げたものの、10位でゴールするのがやっとだった。
11位にニッキー・ヘイデン(ホンダRCV1000R)、青山 博一(ホンダRCV1000R)はレース終盤にポジションを上げ、12位入賞。13位にヨニー・ヘルナンデス(ドゥカティGP14)。14位にカレル・アブラハム(ホンダRCV1000R)、15位にエクトル・バルベラ(FTR)が入賞した。
以下、16位にマイケル・ラバティ(PBM)、17位にダニロ・ペトルッチ(ART)、18位にマイク・デ・ミオ(FTR)の順でゴール。
スコット・レディング(ホンダRCV1000R)は最終ラップに転倒、コーリン・エドワーズ(フォワード-ヤマハ)はリタイア。カル・クロッチロウ(ドゥカティGP14)は序盤セカンドグループで健闘していたものの、8周目を終えてピットに戻ってタイヤを交換。再スタートしたが、13周目の2コーナーで転倒しリタイア。アルバロ・バウティスタ(ホンダRC213V)は10周目に転倒リタイア。ブロック・パークス(PBM)はリタイアに終わった。
Moto2クラスではマーベリック・ビニャーレス(カレックス)が優勝。Moto2クラスの決勝レースはスタート直前に雨が降り、スタートディレイとなった。本格的に雨が降り出すことはなく、レースは約8分遅れでスタート。スタート直後に集団の後方で多重クラッシュが起こる中、フリアン・シモン(カレックス)がトップに立つ。1周目を終えてトップで戻ってきたのはドミニケ・エジャーター(スーター)。しかし、2周目のバックストレートエンドで、ヨハン・ザルコ(ケータハム・スーター)がシモンを巻き込んで転倒、ハビエル・シメオン(スーター)が2周目をトップで戻ってくる。
その後、シメオンとエジャーターがレースを引っ張り、ビニャーレスがこれに続く。ポールスタートのエステブ・ラバット(カレックス)はセカンドグループから慎重に追い上げていく。シメオンは19周のレースの12周目までレースをリードするが、13周目の1コーナーでオーバーランを喫し、5番手に後退する。これでエジャーターがトップに立つが、14周目にビニャーレスがトップを奪う。トップ集団の後方につけていたラバットもエジャーターをかわしてビニャーレスを追うが、ビニャーレスはファステストを連発してリードを広げ、単独トップに持ち込む。ビニャーレスはリードを守りきり、Moto2参戦2戦目で初優勝を達成。4秒遅れの2位にラバット、3位にエジャーターが入賞した。
4位にミカ・カーリョ(カレックス)。5位にシモーネ・コルシ(フォワード・KLX)。6位にトーマス・ルティ(スーター)。7位にアンソニー・ウエスト(スピードアップ)。8位にアレックス・デ・アンジェリス(スーター)。9位にマーセル・シュローター(テック3)、10位にリカルド・カルダス(テック3)のトップ10。
中上 貴晶(カレックス)は、序盤はトップ集団につけていたもののペースが上がらず、11位入賞。長島 哲太(TSR)は序盤から中盤にかけて17番手を走っていたが、終盤に遅れ、20位でチェッカーを受けた。シメオンはオーバーラン後、4番手を走っていたが、最終ラップに転倒を喫し、リタイアに終わった。
Moto3クラスではジャック・ミラー(KTM)が優勝した。Moto3クラスの決勝レースは曇り空ながら、気温23度、路面温度26度のドライコンディションで争われた。ポールスタートのミラーはスタートからトップに立ち、エフレン・バスケス(ホンダ)と2台で序盤から後続を引き離してレースをリードする。
6周目にアレックス・マルケス(ホンダ)がトップの二人に追いつき、トップ争いは3台による争いとなる。バスケスとマルケスは何度か順位を入れ替えながらミラーを追い、バックストレートでは並びかけるが前に出るまでには至らない。
レース中盤過ぎには3台のトップ争いにロマーノ・フェナティ(KTM)が追いつき、トップ争いはKTMの2台とホンダの2台の4台に。先頭を行くミラーはポジションをキープするが、2位以下は激しくポジションを入れ替える。
最終ラップのバックストレートでバスケスがトップに立つが、ストレートエンドのブレーキングでミラーとフェナティが左右からバスケスを挟むようにポジションを奪い返す。4番手につけていたマルケスは、残り2つのコーナーとなった19コーナー進入で転倒。ミラーがトップでチェッカーを受け、フェナティが2位、バスケスが3位に入賞した。
ミラーは開幕戦カタールに続いて2連勝、フェナティは2012年のサンマリノGP以来となる表彰台を獲得。バスケスは開幕戦に続いて表彰台を獲得した。
4位にアレックス・リンス(ホンダ)。リンスは序盤からセカンドグループで善戦するが、トップグループに追いつくには至らず、5位のヤコブ・コンフェイル(KTM)とのバトルを辛くも振り切った。
6位にアレックス・マスブー(ホンダ)。7位にフランセスコ・バグナイア(KTM)。8位にダニー・ケント(ハスクバーナ)。9位にジョン・マクフィー(ホンダ)、10位にカレル・ハニカ(KTM)が入賞した。