MotoGP第1戦カタールGPは、カタールのロサイルインターナショナルサーキットで決勝レースを行なった。
MotoGPクラスではマルク・マルケス(ホンダRC213V)が優勝。気温20度、路面温度18度のドライコンディションで争われたMotoGPクラスの決勝レース、スタートでトップに立ったのはホルヘ・ロレンソ(ヤマハYZR-M1)。ところがロレンソは1周目に転倒を喫しリタイアに終わってしまう。これでステファン・ブラドル(ホンダRC213V)がトップに立ち、マルケス、ブラッドリー・スミス(ヤマハYZR-M1)がブラドルを追う。8周目までレースをリードしていたブラドルだったが、9周目に転倒、リタイアに終わる。
これで1周目6位から追い上げて、2番手につけていたバレンティーノ・ロッシ(ヤマハYZR-M1)がトップに浮上。マルケスと競り合いながら5周にわたってトップをキープする。
14周目にマルケスがロッシをかわしてトップに。ダニ・ペドロサ(ホンダRC213V)が3番手、アルバロ・バウティスタ(ホンダRC213V)が4番手、スミスが5番手に続く。この中から18周目にスミスが転倒、さらに残り2周となった21周目にはバウティスタも転倒を喫し戦列を去る。終盤、トップ争いはマルケスとロッシの一騎打ちとなり、ペドロサはやや遅れる。
21周目にロッシがマルケスをかわして前に出るが、マルケスもすぐに抜き返す。最後までマルケスの前をうかがったロッシだが、わずかに届かず。マルケスがトップでチェッカーを受け、コンマ259秒差の2位にロッシが続き、ペドロサが単独3位でゴールした。
予選9番手から追い上げたアレックス・エスパロガロ(フォワード-ヤマハ)が4位に入賞し、オープンのトップとなった。5位にアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティGP14)、6位にカル・クロッチロウ(ドゥカティGP14)のドゥカティ勢が続いた。7位争いはニッキー・ヘイデン(ホンダRCV1000R)とMotoGPルーキーのスコット・レディング(ホンダRCV1000R)による、ホンダの市販レーサーであるRCV1000R同士のバトルとなり、レース中盤までヘイデンがリードしていたが、14周目に前に出たレディングが僅差で制した。
9位にコーリン・エドワーズ(フォワード-ヤマハ)。10位にアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティGP14)が入賞。決勝前のウオームアップでトップタイムを記録していたイアンノーネは、5番手走行中の2周目に転倒、再スタートして最下位から10位まで追い上げた。
青山 博一(ホンダRCV1000R)はヨニー・ヘルナンデス(ドゥカティGP14)とのバトルに競り勝って11位入賞。ヘルナンデスが12位。カレル・アブラハム(ホンダRCV1000R)が13位。ダニロ・ペトルッチ(ART)が14位。ブロック・パークス(PBM)が15位に入賞した。
16位にマイケル・ラバティ(PBM)。17位にマイク・デ・ミオ(FTR)。ポル・エスパロガロ(ヤマハYZR-M1)は18周目にピットに戻ってリタイア。エクトル・バルベラ(FTR)もピットに戻ってリタイアとなった。
Moto2クラスではエステブ・ラバット(カレックス)が優勝。スタートで飛び出したのは中上 貴晶(カレックス)。中上は序盤からトップをキープ。ミカ・カーリョ(カレックス)が中上を追い、ラバットは1周目を4番手で終えていた。ラバットは3周目に3番手に浮上、トップを争う二人を追う。中上はレース中盤までトップをキープするが、10周目にカーリョをかわして2番手に浮上したラバットが、その差を縮めてくる。
そして、12周目のストレートエンドでラバットがトップに浮上。中上、カーリョの3人による接近戦が終盤まで続く。レース終盤になると、ラバットと中上がサイドbyサイドのバトルを展開するが、中上はラバットの前に出ることができない。そして最終ラップ、最終コーナー立ち上がりでラバットの背後にぴたりとつけた中上はスリップストリームから抜け出して前に出ようとするが、コンマ04秒の僅差でラバットが逃げ切って優勝。中上は2位でチェッカーを受け、カーリョが3位に続いた。
終盤接戦の争いとなった4位争いをトーマス・ルティ(スーター)が制してゴール。Moto2ルーキーのマーベリック・ビニャーレス(カレックス)はデビュー戦を5位入賞で飾り、レース中のファステストラップも記録した。
6位にシモーネ・コルシ(フォワード・KLX)。7位にサム・ロウズ(スピードアップ)。8位にサンドロ・コルテセ(カレックス)。9位にジョルディ・トーレス(スーター)、10位にアンソニー・ウエスト(スピードアップ)の順で続き、長島 哲太(TSR)はグランプリフル参戦デビューレースを22位でフィニッシュした。
Moto3クラスはジャック・ミラー(KTM)が優勝。スタートでトップに立ったミラーだったが、1周目にアレックス・マルケス(ホンダ)が先行。ポールスタートのアレックス・リンス(ホンダ)はスタートで出遅れてしまう。
序盤からマルケスとミラーが3番手以下にリードを取ってトップ争いを展開。レース中盤の段階ではトップの二人と3番手以下のライダーの間には約2秒8の差があった。リンスは6周目には3番手まで復帰。3番手争いは7人による争いとなる。
トップ争いは8周目にミラーが前に出たものの、すぐにマルケスが抜き返してトップの座をキープ。しかし、18周のレースの14周目あたりからトップ二人と3番手集団の差が急速に縮まり、レース終盤には6台のトップ争いとなる。
最終ラップにトップで入ったのはマルケスだったが、3コーナーでミスを犯し、集団に飲み込まれてしまう。その間にトップに立ったミラーがそのままトップでチェッカーを受けた。マルケスの後退で混戦となった2番手争いはゴールライン直前までスリップストリームを使い合うバトルとなり、マルケスが2位でゴール。僅差の3位にエフレン・バスケス(ホンダ)、4位にミゲール・オリビエラ(マヒンドラ)が続き、リンスは5位でゴールとなった。ヤコブ・コンフェイル(KTM)が6位でチェッカーを受け、ここまでがトップ集団。
7位にアレックス・マスブー(ホンダ)、8位にイサック・ビニャーレス(KTM)、9位にニッコロ・アントネッリ(KTM)、10位にフランセスコ・バグナイア(KTM)の順でチェッカーを受けた。