好天に恵まれたJSB1000クラスにとっての2017シーズン開幕戦。200キロ、35周のセミ耐久はル・マン式でスタート。ここでピットレーン閉鎖までに加賀山就臣(Team KAGAYAMA)と浦本修充(Team KAGAYAMA)がコースに出られないというアクシデントが発生。
10時15分にいよいよスタートが切られた。マシンに駆け寄って全車が一斉に飛び出していく。好スタートを切ってホールショットを奪ったのは4番手スタートの渡辺一馬(Kawasaki Team GREEN)。渡辺一馬はそのままオープニングラップを制する。そのオープニングラップで転倒したのは清成龍一(MORIWAKI MOTUL RACING)。これで早々とセーフティーカー導入。渡辺一馬、高橋巧(MuSASHi RT HARC-PRO. Honda)、中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、山口辰也(Honda Dream Racing)、濱原颯道(ヨシムラスズキMOTUL)、津田拓也(ヨシムラスズキMOTUL)という順番で隊列を作る。
セーフティーカーの背後につけての周回中、中須賀がシケインで転倒というまさかのアクシデントが発生。中須賀は何とか起き上ってマシンをピットに戻した。
5周目のバックストレートからリスタート。渡辺一馬と高橋巧がすぐにペースを上げて2台で抜け出す。6周目の1コーナーで高橋巧がトップ浮上。あっと言う間にトップ独走体制に入る。2番手に後退した渡辺一馬は津田、山口、野左根、濱原を従えてセカンド集団を形成。
9周目。一つずつポジションを上げた野左根がセカンド集団のトップに浮上。2番手に躍り出て高橋巧を追い始めた。
10周目にマシン修復を終えた中須賀が再びコースに戻って行った。
14周目。8耐トライアルのトップ9番手を走行していた伊藤真一(Team SuP Dream Honda)が転倒と波乱が続く。
そんな中で高橋巧は2番手の野左根に大差をつけてトップを快走。野左根も2番手単独走行。津田が渡辺一馬をかわして3番手で周回開始。この2台と山口の3位争いに追い付いたのは藤田拓哉(YAMALUBE RACING TEAM)。
16周を周回したところで上位陣では真っ先に津田がピットに向かい、給油とタイヤ交換を終えて11秒1のピットワーク時間で素早くコースに戻る。その後、続々と各チームでピットワークを済ませる。
一方、ファステストラップをたたき出しながら周回していた中須賀。21周が終了したところでセーフティーカー中の転倒でストップ&ゴーペナルティを科されてピットに戻ると、そのままヘルメットを脱いだ。
22周でピットワークを済ませた野左根がコースに戻った周に転倒。
上位陣がすべてピットワークを終えたレース後半。高橋巧のトップ独走状態は変わらず。野左根の替わりに津田が2番手単独走行。渡辺、藤田、山口の3台が表彰台争いに。
レース終盤。表彰台争いのトップに立った藤田がペースを上げて単独走行を始めた。これでトップ高橋巧、2番手津田、3番手の藤田と上位3台がそれぞれ単独で周回を重ねる。そしてそのまま35周が終了。高橋巧が3年ぶりに全日本優勝。津田に次いで藤田が3位全日本初表彰台を獲得した。