アジア選手権第2戦タイラウンドは、国内最大のお祭りと重なったために、木曜日から土曜日とイレギュラーな日程で開催された。
SS600クラスのレース1はデチャ・クライサルト(ヤマハ)、アズラン・シャー・カマルザマン(カワサキ)、チャロンポン・ポラマイ(ヤマハ)、アハマド・ユディスティラ(カワサキ)の4台でトップ集団を形成。後方では伊藤勇樹(ヤマハ)、アンソニー・ウエスト(ヤマハ)、ザクワン・ザイディ(ホンダ)がセカンド集団を形成する。トップ集団からはユディスティラが遅れ、クライサルトがトップ快走中に転倒。カマルザマンとポラマイの一騎打ちになり、これをカマルザマンが制し、ポラマイが2位。レース後半は集団から抜け出してトップ集団に迫ったウエストが3位表彰台を獲得した。レース序盤はセカンド集団をリードしていた伊藤はレース中盤にラインを大きく外し、6位に甘んじた。また、開幕戦で初優勝を飾った羽田大河(ホンダ)は惜しくも転倒に終わった。
レース2は伊藤を含む6台でのトップ争いでスタート。ここからクライサルトとカマルザマンが若干抜け出して一騎打ちを開始。レース中盤にウエストがこの2台の争いに加わり、三つどもえに。これをウエストが制した。日本勢は伊藤の6番手が最上位と、厳しい戦いだった。
ところがレース後の車検でウエストのマシンに違反が見つかったとして、レース1、レース2共に失格となった。ウエストはSNSで「我々のマシンに装着されているのはカムシャフトはヤマハ車のスタンダードパーツなのに…。悲しい…」とコメントを残した。
また、AP250のレース2では山本剛大(ホンダ)が優勝を飾った。今季は新チームからマシンをホンダに替えての参戦。「準備不足の中。ワークスチームを相手に戦うのはとても厳しい戦いでした。ですがチームスタッフ全員の頑張りでバイクの仕上がりは最高でした。
まずは1勝このメンバーで勝ちとれたことをとてもうれしく思います」と喜びを語った。