SBK最終戦カタールのレース1はチャズ・デイビス(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)が優勝。ジョナサン・レイ(カワサキレーシングチーム)が2位フィニッシュでチャンピオンを決めた。
現地時間で午後5時55分から始まったスーパーポールは気温30度、路面温度32度のドライコンディション。最後には1分56秒台での攻防が展開される。1分56秒561と真っ先に1分56秒台に突入したのはニッキー・ヘイデン(ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム)。ヘイデンはチェッカーが振られるまでリーダーボードのトップに名を掲げていたが、最終アタックでレイが1分56秒356とレコードタイムを塗り替えてポールポジションをもぎ取った。ヘイデンは2番手。3番手に1分56秒602をマークしたデイビスと、フロントロウはカワサキ、ホンダ、ドゥカティが1台ずつ。シルバン・ギュントーリ(パタ・ヤマハ・オフィシャルWSBKチーム)がYZF-R1を4番手グリッドにつけた。唯一タイトル獲得の可能性を残すトム・サイクス(カワサキレーシングチーム)は5番手につける。
2時間足らずで始まったレース1。人工の光に照らされながらホールショットを奪ってリードしたのはデイビス。レイ、ヘイデンの3台でトップ集団を形成。後方ではサイクスとギュントーリが4位争いを開始。
2周目にはヘイデンが遅れだし、デイビスとレイの一騎打ちに突入。ヘイデンはサイクスとの争いに決着をつけたギュントーリに表彰台争いを挑まれる。
7周目。ギュントーリがヘイデンを捕らえて3番手浮上。
膠着状態のままレース終盤を迎えると、デイビスがレイを引き離してトップ独走体制に入る。ギュントーリもヘイデンにアドバンテージを築く。
デイビスはそのまま5連勝を飾り、レイは2位フィニッシュで2年連続のチャンピオンを獲得。ギュントーリはヤマハにSBK復帰後初の表彰台をプレゼント。サイクスはペースが上がらなくなったヘイデンを最終ラップに捕らえて4位でゴール。
クールダウンラップ途中でマシンを止めてチャンピオンTシャツを着こんだレイの元には、サイクスをはじめライバルたちも駆けつけて祝福。1998年、99年のカール・フォガティ以来となる2年連続チャンピオン誕生に、パドックも客席も沸いていた。