MotoGP第20戦バルセロナGPプレビュー
2024/11/12
MotoGP最終戦、第20戦バルセロナGPが今週末、スペインにある、バルセロナ-カタルニア・サーキットで開催される。全長4.66km、最大ストレート1047m、右コーナー8、左コーナー6。当初、最終戦開催地として予定されていたバレンシア州が深刻な水害被害を受け、レース開催不可能と見なされ、カタルニアでの開催に変更された。最終戦はレーシング・フォー・バレンシアと銘打たれ、水害被害者のためにもポジティブな影響を与えることを目指し、開催される。
MotoGPクラスは、ポイントリーダーのホルヘ・マルティン(ドゥカティ)が現在485ポイント。2番手フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)は461で、24ポイント差。土曜日スプリントの時点でマルティンが優勝した場合、25ポイント以上の差が開き、マルティンの年間チャンピオンは決定する。3番手マルク・マルケス(ドゥカティ)は369ポイント、4番手エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)は368ポイントと、年間3位の争いも熾烈な状態で、ドゥカティによるチームオーダーは出されない様子、4人の純粋なバトルが期待される。
5番手にはルーキー・オブ・ザ・イヤーを既に獲得しているペドロ・アコスタ(KTM)が着けており209ポイント、6番手ブラッド・ビンダー(KTM)は206ポイント。7番手のマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)も現在189ポイントでアコスタとは20ポイント差、5位争いからも目が離せない。
ポイントランキングでは8番手に着けるファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)は来期に向けた手術とリハビリのため前戦から欠場しており、今大会はミケーレ・ピロ(ドゥカティ)が代役参戦する。チームメイトとなるマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)にとっては、アプリリアへの移籍前、最後のVR46でのレース。来期VR46に復帰するフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)は、前戦転倒するまで4番手を走る速さを見せていた。アレックス・マルケス(ドゥカティ)も地元での最終戦、好結果を残したいに違いない。
マレーシアではスプリント5位、決勝6位の結果を残したファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)。前戦決勝は8位と今季最高を記録したアレックス・リンス(ヤマハ)、過去には多くの好成績を残したヤマハ勢二人にも期待したい。もう一つの日本メーカー、ホンダ勢のヨハン・ザルコ(ホンダ)はマレーシア決勝11位、最終戦は更に上位を目指したいだろう。ジョアン・ミル(ホンダ)、ルカ・マリーニ(ホンダ)、現役最終戦となる中上貴晶(ホンダ)の走りも最後まで見届けたい。来期HRCテストライダーとなるアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)にとっては地元スペインでの最終戦。
5月のカタルニアGPでの活躍がよみがえるラウル・フェルナンデス(アプリリア)。今大会は5戦ぶりに手首のケガから戻るチームメイトのミゲール・オリベイラ(アプリリア)。2022年のMoto2チャンピオンのアウグスト・フェルナンデス(KTM)。来期からプリマ・プラマックでヤマハに跨るジャック・ミラー(KTM)にとっては、KTMを離れる前のラストレース。
小椋藍(ボスコスクーロ)がチャンピオンを決めたMoto2クラスでは、2位アロン・カネト(カレックス)に続きセルジオ・ガルシア(ボスコスクーロ)ら5人のライダーが16ポイント差で激しい年間3位争いとなっている。佐々木歩夢(カレックス)はマレーシアGPでの転倒によるケガで今大会は欠場。来シーズンに備える。
Moto3クラスは、古里太陽(ホンダ)、来期もMTヘルメットMSIからのMoto3参戦が発表された山中琉聖(KTM)、鈴木竜生(ハスクバーナ)の3人の日本人ライダーの活躍を期待したい。
最終戦バルセロナGP走行は今週金曜日、日本時間午後5時(現地時間午前9時)Moto3のフリー走行で始まる。
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