MotoGP第13戦サンマリノGP MotoGPクラス2日目、スプリントが土曜日、イタリア、ミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェッリで開催された。日本時間午後22時(現地時間午後3時)から13周で争われたスプリントは、気温29度、路面温度42度、湿度63％、部分的には雲もあるドライコンディション。

　旗や横断幕で熱心に応援する人や芝生席に運んだリクライニングチェアーに寝そべって見る人など、大勢の観客がそれぞれの楽しみ方で見守る中スタートした。どのライダーもスタートは良かった中、言葉通りのロケットスタートでホールショットを奪ったのは、4番グリッドスタートのホルヘ・マルティン(ドゥカティ)だった。その後ろにフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)、フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)、ブラッド・ビンダー(KTM)、マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、ペドロ・アコスタ(KTM)、マルク・マルケス(ドゥカティ)、アレックス・マルケス(ドゥカティ)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)のトップ10で続いた。

　2周目の14コーナーではファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)が転倒。3周目に入る時には、トップのマルティンと2番手バニャーヤは0.437秒差で、バニャーヤが1分31秒236の周回最速で追っていた。3周目には、ステファン・ブラドル(ホンダ)がマシントラブルでピットへ入る。

　トップのマルティン、2番手バニャーヤ、3番手モルビデリの差は0.3秒前後で3周目以降も続く。その後ろでは、バスティアニーニが順位を上げて4周目にはビンダーをかわして4位まで浮上していた。5周目には、9番手まで順位を落としていたベゼッキが転倒。バスティアニーニに続いて順位を上げていたアコスタも5周目にビンダーをかわして5番手まで浮上した。

　トップのマルティンは5周目に自己ベストラップの1分31秒333を記録し、その後も安定して1分31秒台で11周目まで走り続ける。2番手バニャーヤも10周目まで1分31秒台で追い続けたが、11周目に入ると1分32秒147と少しタイムが落ち、マルティンとの差が1秒近く開いた。

　その後方では、バスティアニーニが激しい追い上げを見せ、最終ラップではモルビデリに追いつく勢いだった。更に、その後ろのアコスタには、9番手から追い上げてきたマルク・マルケスが近付いていた。トップはマルティンのままで、マルティンはチェッカー。最後は1.495秒開いて2位がバニャーヤ。3位はモルビデリが逃げ切り、初めてのスプリント表彰台。4位はバスティアニーニ。最終ラップにマルク・マルケスらしいと言われる抜き方でアコスタを抜いたマルク・マルケスが5位。6位アコスタ。7位ビンダー、8位ジャック・ミラー(KTM)、9位クアルタラロ、10位アレックス・マルケス。

　11位に入ったマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)のヘルメットは、MotoGPのゲームとコラボレーションをしていて、ゲーム上でブラジル人ゲームプレイヤーがデザインしたヘルメットをビニャーレスが選び、それを実物にして被っていた。MotoGPゲームの中ではこのヘルメットを使ってプレイ出来る。中上貴晶(ホンダ)は20位完走。

　今日の結果を受け、ポイントリーダーのマルティンは311ポイントまでポイントを伸ばし、2番手バニャーヤ285ポイントとの差は26となった。3番手マルク・マルケスと4番手バスティアニーニのポイントは234ポイントで並んでいる。明日、日本時間午後9時(現地時間午後2時)からは27周の決勝が始まる。今シーズンの流れを左右する大事な決勝となりそうだ。


MotoGP 第13戦サンマリノGP MotoGPクラス2日目 スプリント結果
1 ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
2 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
3 フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)
4 エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)
5 マルク・マルケス(ドゥカティ)
6 ペドロ・アコスタ(KTM)
7 ブラッド・ビンダー(KTM)
8 ジャック・ミラー(KTM)
9 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
10 アレックス・マルケス(ドゥカティ)
11 マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)
12 アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)
13 アウグスト・フェルナンデス(KTM)
14 ヨハン・ザルコ(ホンダ)
15 ポル・エスパロガロ(KTM)
16 ミゲール・オリベイラ(アプリリア)
17 ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
18 ルカ・マリーニ(ホンダ)
19 アレックス・リンス(ヤマハ)
20 中上貴晶(ホンダ)
RT ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
RT マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)
RT ステファン・ブラドル(ホンダ)