MotoGP第5戦フランスGPプレビュー
2024/05/08
MotoGP第5戦フランスGPが今週末、フランス、首都パリの南西200km、ルマン市の南5kmに位置するブガッティ・サーキットで始まる。全長距離4.19km、最大直線長674m、右コーナー9、左コーナー5。
MotoGPクラス、前戦スペインGP決勝は、2年連続チャンピオンのフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)と8度の王者マルク・マルケス(ドゥカティ)が激闘の末、バニャーヤに軍配が上がった。ポイントリーダーのホルヘ・マルティン(ドゥカティ)はスプリントで優勝、決勝は転倒に終わったものの、2番手バニャーヤに17ポイント差を付けている。
スペインでは今シーズ初の3位表彰台を獲得し、昨年はフランスで優勝しているマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)。チームメイトのファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)は、スペインGP後のヘレステストでトップタイムを記録した。前戦決勝では激しく4位を争ったアレックス・マルケス(ドゥカティ)とエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)もフランス、サルトではトップを狙うだろう。ヘレステストでは3番手タイムを記録しているフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)もスペイン決勝での接触、転倒の屈辱は晴らしたいに違いない。
前戦ウォームアップである種ルーキーらしい転倒を喫し、地元で満足な決勝を迎えられなかったペドロ・アコスタ(KTM)、昨年はフランスで4位という好成績を残したチームメイトのアウグスト・フェルナンデス(KTM)。注目がルーキーに集まりつつある中、KTMファクトリーの意地を見せたいブラッド・ビンダー(KTM)、ジャック・ミラー(KTM)の二人も見逃せない。
第3戦COTAで感動的な優勝を果たしたマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)は、ヘレスでは苦戦していた。結果、トラックハウス・レーシングのミゲール・オリベイラ(アプリリア)がスペイン決勝の順位は上だった。今年、苦戦を強いられているアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)、スペインでは何点かの好感触が掴めたラウル・フェルナンデス(アプリリア)、アプリリア勢にとってルマンは、有利なサーキットかもしれない。
地元フランス出身ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は、困難な予選後、ヘレスのスプリントではペナルティーによるポジションダウンがあったものの5位という成績を残した。決勝では15位1ポイント獲得を果たし、チームメイトのアレックス・リンス(ヤマハ)は13位3ポイントを獲得した。今大会から更なるヤマハ勢の巻き返しを期待したい。
同じく地元フランス出身ヨハン・ザルコ(ホンダ)擁するホンダ勢、ジョアン・ミル(ホンダ)、ルカ・マリーニ(ホンダ)、中上貴晶(ホンダ)の4台はヘレステストで新しい方針を打ち出し、沢山の周回数を重ねた。ルマンではその成果が出るように応援したい。
Moto2クラスでは、ポイントリーダーに踊り出たジョー・ロバーツ(カレックス)をセルジオ・ガルシア(ボスコスクーロ)、フェルミン・アルデゲール(ボスコスクーロ)、マニュエル・ゴンザレス(ボスコスクーロ)、小椋藍(ボスコスクーロ)のボスコスクーロ4台が追う形となった。前戦スペインではフリー走行で転倒し、予選決勝が戦えなかった佐々木歩夢(カレックス)にも週末を通して活躍してもらいたい。
Moto3クラスは、山中琉聖(KTM)、鈴木竜生(ハスクバーナ)、古里太陽(ホンダ)の日本人勢がランキング15番手以内に入り激しい戦いを繰り広げている。今大会から3戦続けて併催されるMotoEクラスと合わせて楽しみたい。
早くも2027年からの新レギュレーションも発表され、注目の第5戦フランスGPは金曜日、日本時間午後3時30分(現地時間午前8時30分)にMotoEクラスフリー走行から始まる。
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