MotoGP第4戦スペインGPプレビュー
2024/04/24
MotoGP第4戦スペインGPが今週末、南スペインの丘に建設されたヘレス・サーキットで開催される。全長距離4.42km、最大直線長607m、右コーナー8、左コーナー5。
MotoGPクラス、前戦アメリカCOTAでは、堅実なレース展開で確実にポイントを積み重ね、現在80ポイントを獲得し、年間ポイントリーダーで地元スペインに凱旋するホルヘ・マルティン(ドゥカティ)。そのマルティンをCOTA決勝最終ラップで抜き、3位表彰台を獲得し、現在59ポイント、ランキング2番手のエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)が追う。スズキ、ヤマハに続いて、アプリリアでも優勝をCOTAで成し遂げたマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)は現在56ポイント獲得で3番手。
堂々のランキング4番手に入っているルーキーのペドロ・アコスタ(KTM)は、前戦では優勝こそビニャーレスに許したが、トップを走る活躍を見せた。今大会では3戦連続表彰台、更には最年少優勝を狙う。ランキング5番手には、昨年2年連続王者となったフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)。マルク・マルケス(ドゥカティ)とのライバル対決は、前戦のマルク・マルケスの転倒により、ポイント差こそ開いたものの、マルク・マルケスの地元スペインではどんな戦いになるのか。
ブラッド・ビンダー(KTM)、ジャック・ミラー(KTM)の二人のKTM勢にとっては、ここへレスは、昨年トップ争いを魅せた場所。今年は同じRC16勢のルーキー、アコスタにも負けてはいられない。今大会は、アコスタのチームメイト、アウグスト・フェルナンデス(KTM)、加えて昨年ミサノでワイルドカード参戦ながら表彰台まであと一歩だったダニ・ペドロサも、ワイルドカードで参戦し、地元スペインを盛り上げる。
チームメイトのビニャーレスが優勝し、自身にもマシンの好調が欲しいアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)。今年の序盤は苦戦を強いられているプルタミア・エンデューロVR46レーシングチームのマルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)。怪我によるテスト不足から、そろそろ解放されたいフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)。地元出身、ヘレスでのキャリアが多いアレックス・マルケス(ドゥカティ)。
ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、アレックス・リンス(ヤマハ)の二人の優勝経験があるヤマハ勢にとっては、ヘレスはコンパクトでマシンに優しいサーキットに違いない。今年参入の新チーム、トラックハウス・レーシングのミゲール・オリベイラ(アプリリア)、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)の二人は、今大会アプリリアテストライダーのロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)がワイルドカード参戦のため、多くのファクトリー情報を味方に付けられるかもしれない。
今大会ではもう一人、ステファン・ブラドル(ホンダ)もワイルドカード参戦する。ジョアン・ミル(ホンダ)、ルカ・マリーニ(ホンダ)、ヨハン・ザルコ(ホンダ)、中上貴晶(ホンダ)と共にホンダ勢は総力を上げてRC213Vをここヘレスで進化させたいと願っているだろう。
Moto2クラスでも、今年ここまで3戦、全て違うライダーが優勝を獲得している。日本人ライダー、小椋藍(ボスコスクーロ)、今大会、腕上がりの手術から回復し、復帰予定の佐々木歩夢(カレックス)にも期待したい。
Moto3クラスは、鈴木竜生(ハスクバーナ)、古里太陽(ホンダ)、山中琉聖(KTM)の日本人ライダー3人全員が既にポイントを獲得する活躍を見せている。今大会は更に上を目指して、応援したい。
地元、スペイン人ライダーも多く、注目のスペインGPはいよいよ今週末、日本時間金曜日午後4時(現地時間午前9時)にMoto3フリー走行から始まる。
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