MotoGP第3戦アメリカGP MotoGPクラス3日目、決勝がアメリカ、テキサス州オースティン近郊のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(略称COTA)で日本時間、4月15日早朝4時(現地時間、日曜日午後2時)から20周で開催された。

　気温27度、路面温度42度、湿度52％、曇りのドライコンディション。タイヤは、ペドロ・アコスタ(KTM)、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)、アレックス・リンス(ヤマハ)、ミゲール・オリベイラ(アプリリア)、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)、ジョアン・ミル(ホンダ)、ルカ・マリーニ(ホンダ)、ヨハン・ザルコ(ホンダ)が前後ミディアム。それ以外は前ミディアム、後ソフトだった。

　混戦のスタートの中、ホールショットを奪い、トップに立ったのはルーキー、アコスタ。続いて、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)、ジャック・ミラー(KTM)、マルク・マルケス(ドゥカティ)、フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)、リンス、フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)、アレックス・マルケス(ドゥカティ)、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)のトップ10。ポールポジションスタートのビニャーレスは、押し出される形で11番手、その後ろにファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、中上貴晶(ホンダ)、ビニャーレスに更に押し出される状態だったアレイシ・エスパロガロ(アプリリア)、マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)と続いた。

　2周目には、バニャーヤが2分02秒901でベストレースラップを更新し、3周目には、アコスタ、マルティン、バニャーヤ、マルク・マルケス、ミラー、バスティアニーニ、アレックス・マルケス、ビニャーレスのトップ8になった。4周目、マルティンとマルク・マルケス、バニャーヤがアコスタを抜いてトップ3。6周目には、ミスをしたマルク・マルケスの前にアコスタが出る。7周目、後方ではザルコがピットイン。中上が転倒。

　アコスタは更にバニャーヤの前へ出て、マルク・マルケスもそれに続いた。この頃には、アレックス・マルケス、バスティアニーニ、ミラーを抜いて、ビニャーレスが4番手まで上がってきた。8周目、フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)が転倒。9周目、ミルが転倒。

　10周目、アコスタは再びマルティンを抜いてトップに立つ。マルク・マルケスもそれに続き、11周目、マルク・マルケスは更にアコスタを抜いてトップに立つ。しかし、トップを走っていたマルク・マルケスは11コーナーで転倒。トップはアコスタになり、後方ではアレックス・マルケス、リンスも転倒。ビニャーレスは、バニャーヤ、マルティンも抜いて2位まで浮上した。

　12周目、ビニャーレスは遂にアコスタも捉え、13周目にはトップへ。14周目、2分02秒575でレースラップ記録を更新し、残り5周はそのままトップでチェッカーを受けた。2位にはアコスタが入り、折り返し以降、12周目でバニャーヤ、ラスト2周でマルティンを抜いたバスティアニーニが3位。4位マルティン、5位バニャーヤ、6位にアーティスト兼ディレクターのエリック・ヘイズ、デススプレーによる今大会仕様のヘルメットを被ったジャンアントニオ。

　1位のビニャーレスは今大会、バットマンが描かれたヘルメットを使用していた。表彰式では、マントも着用。チェッカーフラッグを振ったのは、ソニック・ヘッジホッグという音速の着ぐるみキャラクター。

　ビニャーレスは史上初、3マニュファクチャーでのMotoGPクラス優勝を達成し、アコスタは史上最年少2大会連続の表彰台を獲得した。アメリカズGPらしく、レース内容までもが華やかな大会となった。


MotoGP 第3戦アメリカズGP MotoGPクラス3日目　決勝結果
1 マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)
2 ペドロ・アコスタ(KTM)
3 エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)
4 ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
5 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
6 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
7 アレイシ・エスパロガロ(アプリリア)
8 マルコ・ベゼッキ(ドゥカティ)
9 ブラッド・ビンダー(KTM)
10 ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
11 ミゲール・オリベイラ(アプリリア)
12 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
13 ジャック・ミラー(KTM)
14 アウグスト・フェルナンデス(KTM)
15 アレックス・マルケス(ドゥカティ)
16 ルカ・マリーニ(ホンダ)
RT マルク・マルケス(ドゥカティ)
RT アレックス・リンス(ヤマハ)
RT ジョアン・ミル(ホンダ)
RT フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)
RT 中上貴晶(ホンダ)
RT ヨハン・ザルコ(ホンダ)